2023年7月25日火曜日

タリオリーニをボローニャ風に言うと、ストレッテーネ。ほうれん草入りの緑の麺だと言うことなし。ボローニャの職人がラザーニャに使う麺棒の長さは見ものです。

今日は(CIR)の今月のワイン、“ランブルスコ”(P.44)から、ランブルスコと組み合わせるお勧めリチェッタの話。
1品目は“ラグー・ボロニェーゼのストレッティ―ネ・ヴェルディ(リチェッタP.45)”。
ラグー・ボロニェーゼは、エミリア地方生まれのイタリアの人気料理であるだけでなく、おそらく人気ナンバーワンの料理。公式リチェッタはイタリア料理アカデミーによってボローニャの商工会議所に登録されていて、アカデミーでは、現代の生活に合わせたリチェッタも提案しています。昔も今も、リチェッタの基本はパンチェッタ、野菜、肉を炒めてからじっくり煮込む、ということ。ボローニャのラグーをかける名物パスタはタリアテッレとラザーニャで、ほうれん草入りの緑の生地を使うのが伝統的。

ラグー・アッラ・ボロニェーゼ。ragú alla bolognese。

ちなみに肉はカルテッラcratellaと呼ばれる横隔膜のそばの赤身の部分が一般的だが、公式リチェッタでは、バラ肉、肩肉、うで肉でも代用できる、としている。

イタリア料理のもう一つのラグー、ラグー・ナポレターノ。
挽肉は入らないけど、インボルティーニを入れる。

ラグーはとろ火でじっくり煮れば煮るほど濃厚な味になる。
ナポリではラグーを煮る時の音は、“pippiare/ピッピアーレ”と表現する。
煮る時間は1~4時間。鍋は底の厚い鍋か陶器の鍋が適している。
肉は使う直前に挽く。
パンチェッタを炒めたフライパンで肉の一部を炒めてから野菜のソッフリットに加えるとジューシーで柔らかくなる。
ナポリでは、細い麺にラグーをかけるのは冒涜とされている。

個人的には、ナポリ料理のポイントはトマトだと思ってます。上の動画ではワインのアルコールが飛んだ後に、水で溶いたトマトペーストとトマトのパッサータ、またはミキサーにかけたホールトマトを加えています。これらのトマトがナポリのものが理想。
“ストレッティ―ネ”とはボローニャではタリオリー二、つまり細いタリアテッレのこと。ストレッティ―ネ・ヴェルデとはほうれん草入りタリオー二のことで、当然ながらボローニャ名物の緑のラザーニャをタリオリーニに切ったパスタだと思われます。

ラザーニェ・アッラ・ボロニェーゼlasagne alla bolognese。
ボローニャのプロの職人はすんばらしいマイ麺棒で作ります。

今日のテーマはランブルスコに合う料理でしたが、ラグー・ボロニェーゼのストレッティ―ネは同郷のサンジョベーゼも合います。
サンジョベーゼ・ディ・ロマーニャ。




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イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)
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