2023年5月15日月曜日

イタリアで豆の収穫量と消費量が一番多いのはマルケ。マルケとヨーロッパの農業食品システムのリーダーはマルケ工科大学。

レンズ豆からの流れで、今日は《シビッリーニ山の豆》の話。
『サーレ・エ・ペペ』誌の記事で、日本語訳は、(CIR3月号P.42~)。

毎年2月10日は世界豆の日だそうです。

豆は品種が多く、様々な土壌に適応する植物で、生物多様性の観点からも注目されている。
最近のイタリアの食シーンは、生物多様性biodiversitaという言葉を聞くことが増えました。
さて、イタリアで豆の収穫量や消費量が多いのは、何州でしょうか。
流れ的にはウンブリアと言いたいところですが、答えはマルケだそうです。
マルケ工科大学は2020年にヨーロッパの農業食品システムのリーダーに選ばれて、マメ科植物の遺伝資源の知的コレクションを行い、マメ科植物の栽培と消費拡大のプロモーションを行っているそうです。

マルケ工科大学のPV。工科大学だけあってカッコいい仕上がり。


記事の中で、マルケの豆を知るのに最適の場所、と紹介されているのは、シビッリーニ山地国立公園です。

シビッリーニ山地国立公園。

イタリアでも観光客が押し寄せない地方は、生物多様性と手つかずの自然の魅力に満ちています。
アルクアータ。デル・トロント。

モンティ・シビッリーニの農家の産物。

モンティ・シビッリーニの市場。

モンティ・シビッリーニのリストランテ・ロ・スプンティーノ。


この穏やかな地方は、2016年の大地震で被災しました。アマトリーチェやノルチャが破壊されたあの地震です。

復興は着々と進んでいます。
大地震の後に離れていた住民が戻ってきて活気づくのは世界中どこも同じ。地震から5年経って、復興が着々と進んでいます。

故郷のために何かしたい、と考えた農家が造ったのが、豆の粉入りパスタ。

パスタの故郷の国で、セリアック病やグルテン不耐性に悩む人が多いのは皮肉ですが、小麦粉と豆の粉を混ぜたパスタは、セリアック病の人も食べることができるパスタです。
店のwebpageはこちら

この地方にはとても興味深い豆や製品があるのですが、動画はあまり見つかりません。
訳したリチェッタは、かなり貴重なものかも。
シビッリーニ山の豆のリチェッタ、次回に続きます。


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イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)
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