2019年9月13日金曜日

シチリアのブリオッシュ・コル・トゥッポ

今月の“クチーナ・イタリアーナのリチェッタ”から、最後にデザートを1品。
シチリアのブリオッシュとチョコレートのグラニータです。

正確には、シチリアの夏の朝食です。

さらに正確には、ブリオッシュはブリオッシュ・コン・トゥッポbrioche con tuppo。
トゥッポ付きのブリオッシュ。

トゥッポはお団子に結んだ髪型のこと。
そもそも本家フランスでもブリオッシュにはお団子がついてますよね。
ブリオッシュ・ア・テット。
お団子は、ただ下の大きな生地に小さく丸めたお団子を乗せるだけではなく、取れないようにする工夫もフランスと同じ。
同じものを作っても、フランスの感性とシチリアの感性では、かなり違うものが出来上がります。

フランスのブリオッシュ・ア・テット。

シチリアのブリオッシュ・コル・トゥッポ

メッシーナのバール・トリノの朝食。

ブリオッシュ・コル・トゥッフォの本場、カターニアの町、マスカルチーアのバール・オッタゴノのピスタチオのグラニータとブリオッシュ。

ジェラートはサンドにするけど、グラニータは浸して食べます。


朝の遅い時間に、バールで新聞を読みながら政権に文句を言って、ブリオッシュを生クリームで覆われたグラニータに浸して「まじでうまい」と言いながら食べる、カターニアの男。

シチリアのドルチェがイタリアのドルチェの代表として世界中に広まったのは、シチリアに独特のドルチェの文化があったからではないでしょうか。

リチェッタは次回に。

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ブリオッシュのリチェッタを含む“クチーナ・イタリアーナ”の記事の日本語訳は「総合解説」2017年9/10月号に載っています。
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