今日は「総合解説」のバックナンバー(06/07年6月号、販売終了)から、“パルミジャーナ”の話です。
『ア・ターヴォラ』の記事です。
解説では、
「パルミジャーナは人気の家庭料理でありながら、レストランの創作料理に姿を変えることもできる一品。
なすという手ごろな食材をボリュームのある一品に仕立てた料理で、肉や魚料理の代わりにもなる。
ナイフを使う必要がないので、ビュッフェ料理しても人気がある。
少量を前菜にしてもよいし、焼きたてより室温に冷ましたほうがおしいので、なすが旬の夏には最適」
と説明しています。
カンパーニアが発祥地だと考えられているようですが、各地に様々なバリエーションがあります。
なすは、インド原産ですが、紀元4世紀の初めにアラブ人によってヨーロッパに伝わりました。
イタリアではまずリグーリア以外の北イタリアに広まり、トスカーナやラツィオからナポリに伝わって、さらに南イタリア全域に広まりました。
特にカラブリアとシチリアでは絶大な支持を受けます。
この地方はアラブの影響を受けた地方です。
ドルコやギリシャ、レバノン、エジプトといった国の料理になすは欠かせません。
揚げたなす、トマト、肉、チーズを重ねたムサカなどは、明らかにパルミジャーナと同じ系列の料理。
イタリアで最初に本にこの料理のリチェッタが登場したのは1781年のこと。
ナポリ料理の歴史的な本、『IL Cuoco galante』の“melanzane dette all'itliana”という料理でした。
パルミジャーナという名前が登場するのはそれから150年後のアダ・ボーニの『Talismano della felicita』という本の中でした。
カゼルタのリストランテ・レ・コロンネのシェフのなすのパルミジャーナ。
記事によると、モッツァレッラは水牛のものより脂肪と水分が少ない牛乳のものが適しています。
1、2時間前に切って水気をきっておきます。
バリエーションは、
なすを揚げる代わりにグリルする。
なすと相性の良いオレガノや唐辛子を加える。
チーズはプローヴォラやグリュイエールでも応用できる。
など。
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2016年5月9日月曜日
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