フィーコディインディアの話、その2です。
ウチワサボテンの実、フィーコディインディアは、シチリアでは道端に群れをなして生っていたりするので、ちょっと1個取ってみようか、なんて思わなくもない。
昔の農家では、朝、棘が露で湿っていて柔らかい時に採って、朝食に食べたりしたんだそうです。
普通、店で売られているものは、棘は一応取り除いた状態になっていますが、皮をむく時は、まず、ゴム手袋をつけて実を洗います。
そして、上下の端を切り落とします。
次に、縦に一本、実を切らないように切り込みを入れ、そこからナイフの刃でむいたり、スプーンでくりぬいたりします。
こんな感じ。
↓
www.poro.it
皮をむいたフィーコディインディア, photo by
皮をむくと、フィーコディインディアは、みごとに赤、黄、白の3色に分かれますねえ。
やっぱり素人目には、赤が一番おいしそうに思えるなあ。
本当に黄色が一番味がいいのか、3種類食べ比べてみないと。
そうそう、今思えば、シチリアのレストランで出すのは、たいてい黄色のフィーコディインディアだったような・・・。
さてさて、皮もむいていよいよ食べるわけですが、ここで素人は、またもや難関にぶつかります。
種です。
柔らかい果肉をパクッと口に入れ、ジューシーな実を一口噛むと、おーっとそこには無数の種が。
この種、飲み込むにはちょっと大きいし、ピュッと出すには数が多すぎる。
ぶどうの種ぐらいの大きさですかね。
地元の人は飲み込んでしまうわけですが、盲腸になる、という話はないようで。
フィーコディインディアは、生で食べるのが一番おいしい食べ方。
採りたてで実が締まっているものがいいんだそうです。
この他に、ジェーロやマルメッラータにしたり、フィーコディインディア味のジェラートなんていうのもありますよね。
シチリアのエトナ山周辺のホテルなら、フィーコディインディアのジャムは朝食の定番。
赤いフィーコディインディアで作るリキュールもあります。
↓
www.gustarteshop.it
フィーコディインディアの中でも、もっとも大型で形がきれいな“バスタルドーニ”は、10月から11月頃熟します。
これは、春に一度若い実を取り除いて再び花を咲かせ、さらに7月には間引きをして、その結果たっぷり養分を吸った実なんだそうです。
これからが旬ですね。
『ヴィエ・デル・グスト』の記事にもありますが、フィーコディインディアは、強い酸化防止効果(=細胞の老化を遅らせる効果)があるらしいじゃないですか。
いつまでも若くありたい人は、シチリアに行ったら食べとかないと!
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関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』'07年8月号
“フィーコディインディア・デッラ・エトナ”の記事の訳は、「総合解説」'06&'07年8月号P.36に載っています。
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2008年9月24日水曜日
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