2020年9月9日水曜日

新しい食材の伝統的な形のパスタ。ひよこ豆のキタッラ、ライ麦のガルガネッリ、キノアのカプンティ。おまけのリチェッタはモロッツォの去勢鶏のブロード。

今月の「総合解説」のパスタは、“パスタ・コンテンポラリー”(P.30)というテーマです。
形は古く、伝統的で、素材は最新のもの、というのがイタリア人が感じるもっとも現代的なパスタだそうです。
かなり上級編のパスタになります。
形は、キタッラのタリオリーニ、ガルガネッリ、カプンティの3種類。
キタッラのマッケロンチーニ


アブルッツォ名物のキタッラの道具は、タリオリーニとタリアテッレの2種類の太さの麺ができるようになっています。

今回のリチェッタでは、粉はセモリナ粉とひよこ豆のミックス。
ソースは黒キャベツのペーストとヒメジ。
爽やかな黄緑色とヒメジの赤い色が鮮やかなパスタです。
リチェッタと写真はP.30。

ガルガネッリはロマーニャ地方のショートパスタ。

パスタの形が鶏の気管に似ているから気管という意味のガルガネルという名前になったパスタ。
去勢鶏のブロードでゆでるイン・ブロードが定番。
綜合解説」ではライ麦粉と1番の小麦粉のミックス。
ソースはロックフォールのフォンドゥータ。

去勢鶏のブロードBrodo di cappone

材料/
去勢鶏・・約3kgが1羽
にんじん・・1本
玉ねぎ・・1個
セロリ・・2本
塩、こしょう
粗塩・・2つかみ
水約3L

・去勢鶏は内蔵と脂身を取り除く。
・腹の中に塩、こしょうし、長時間煮るうちに崩れないようにタコ糸で縛る。
・大鍋に去勢鶏、皮を取って半分に切ったにんじん、半分の深さまで十文字の切込みを入れた玉ねぎ、約3つに切ったセロリを入れて水で鶏を覆う。
・蓋をして強火にかけ、アクを取りながら沸騰させる。
・沸騰したらとろ火にして軽く沸騰させながら約3時間ゆでる。火は強めない。鶏は裏返さない。
・ゆで上がる30分前に塩を加え。蓋をして再びことこと煮る。
・鶏を取り出し、サルサ・ヴェルデを添えてセコンド・ピアットとしてサーブする。
・ブロードは細い目で漉して冷まし、室温になったら冷蔵庫に入れて24時間寝かせる。
・表面にゼラチン状に固まった脂を全部取り除く。

去勢鶏(カッポーネ)の産地として知られるピエモンテ、クーネオ県の街、モロッツォ。
モロッツォのカッポーネ

別のブログでも昔から去勢鶏を取り上げています。
以前の記事はこちら

最後はカプンティ。
プーリア名物のオレッキエッテを始めとする指で引っ掻いて成形するセモリナ粉のパスタの仲間。
今回はキノア粉とセモリナ粉のミックス。

キノアはグルテンフリーなため、イタリアに多いセリアック病の人にも注目されている食材。

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