2020年4月12日日曜日

最近流行りのハムとチーズのアランチーニ

アランチーニの話、前日に作ったリゾットの残りで作る、というわけで、残ったリゾットで作るもう1品の代表的料理、リゾット・アル・サルトまで訳しました。
リゾットを直径14cmの型に入れて薄く押し広げ、焼いて冷まします。
リゾットはサフラン入りの黄色か、プレーンの白。ここにコラトゥーラ数滴を加えてグラティナーレします。
またはモッツァレラとハーブを加えて軽くグラティナーレし、ヴィネグレットを回しかけます。
またはトマト、好みのスパイスなどをのせてグラティナーレします。
ポイントは、柔らかさとこんがり具合のコントラスト。

話が前後しますが、突然話はアランチーニに戻ります。
アランチーニには、サフランのリゾットの残りを使います。
クラッコシェフはここで、基本はしっかり教えておかないと、と考えたようです。
アランチーニがますます遠くなりますが、
“リゾットはベースなので一度覚えれば自分ならではの独自のものを考えだすのも可能だ。
一番の定番は、アッラ・パルミジャーナalla parmigianaだが、これに肉、スパイス、野菜、魚、きのこなどを加えてもよい・・・。
と本格的な解説モードになったので、
ここでグランシェフの熱血教室は、急遽変更。

オステリエ・エ・ジェンティ・ディ・シチリア』から


アランチーニArancini al sugo
材料/6人分
リゾット用米・・1kg
豚肉(塊)・・400g
ストラットゥ(シチリアの濃いトマトペース)・・200g
玉ねぎ・・小1個
卵・・5個
パン粉・・250g
サフラン・・2袋
赤ワイン・・大さじ4
カチョカヴァッロ(ラグザーノ)フレスコ・・350g
おろしたカチョカヴァッロ・スタジョナート・・100g
EVオリーブオイル、塩

・大きな浅鍋(できればテラコッタ製)で玉ねぎの薄切りを油大さじ2で軽く炒める。
・豚肉と塩を加えて火を強め、しっかり焼く。
・ワインをかけて強火でアルコール分を飛ばし、肉を取り出す。ストラットゥを加えてぬるま湯で溶く。
・肉を戻し、水を足して肉を覆う。蓋をしてとろ火で約3時間煮て煮汁を煮詰める。必要なら仕上げに蓋を取って時々かき混ぜながら水気を飛ばす。
・その間に塩を加えた多すぎない水で、米が水を全部吸うまでゆでる。
・米がアルデンテになって水気がなくなったら、サフランとおろしたチーズを加えて混ぜる。
・台に広げて冷ます。
・豚肉を取り出して細く切り、カチョカヴァッロを小さく切る。
・卵に塩を加えて溶く。
・パン粉を台に散らす。
・米を手のひらで作ったくぼみに少量取って押し広げる。その中にスーゴを大さじ1強と肉少々、チーズ少々を入れ、少量の米で閉じてボール状やピラミッド型(アランチーノ)にする。
・溶き卵とパン粉をつけて底を軽く平らにする。残りの米も同様にする。
・網に立てて入れて高温のオリーブオイルで揚げる。
・シートに取って油を切り、熱いうちにサーブする。

※シチリアの家庭で代々口伝で伝わっているプレーンのアランチーニは、
・豚肉の代わりにゆでた鶏肉を使い、米は鶏のブロードでゆでる。
・具にゆでたグリーンピースを加えることも多い。
・ロスティッチェリアでは簡単で手早くできる牛肉のラグーを詰めるのが定番。
・サフランを加えないことも多い。
・さらに数年前から、ハムとチーズ(アランチーニ・アル・ブッロarancini al burro)、ほうれん草とチーズspinaci e formagio、なすmelananeやアーティチョークcarciofi、フンギfunghiなど、各店のオリジナルの具が流行っている。
・ピラミッド型は油を大量に使うので作るのが難しくコストもかかるので、最近では球形が多い。

アランチーニ

シチリアのトマトペーストstrattu

アランチーニ・アル・ブッロ

・サフランのリゾットを作って冷ます。
・濃いベシャメルを作る。
・火を止めてハムとグラナを加える。
・水と00番の小麦粉で衣を作る。
・リゾットに詰め物を詰めて衣とパン粉をつけて揚げる。

次回はシチリア以外のライスコロッケ。



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「総合解説」

オステリエ・エ・ジェンティ・ディ・シチリア

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