そばはアジア原産で、トルコ人によって14~15世紀にヨーロッパに伝わりました。
ヴァルテッリーナに伝わったのはその1~2世紀後です。
最近ではグルテンフリーの食材として注目されています。
グルテンフリーのイタリア料理の本、『ディ・ファリーナ・イン・ファリーナ』
には、そば粉はブリニやガレットによく使われ、アメリカ風朝食のブルーベリーのパンケーキにもぴったり、とあります。
色が黒ずんでいて、独特の風味やほろ苦さがあるので、使うのをためらっている人も多そうですが、著者は、自らの経験から、カムット小麦との相性はとてもよい、と言っています。
カムット小麦はエジプト産の硬質小麦を有機栽培した小麦の登録商標で、普通の小麦よりタンパク質やミネラル、ビタミンが豊富な小麦。
この小麦に関しては、第二次大戦直後、あるアメリカ軍パイロットによってエジプトのDashare近くの墓で発見された一握りの4000年前の小麦がルーツで、知人がその一部を譲り受けて栽培したところモンタナに根付いたので、商標登録して古代小麦(品種改良がされていない、何世紀もの間手が加えられていない小麦)として大々的に売り出した、という、半分伝説と化した話が伝わっています。
カムット小麦の粉はとてもなめらかでデリケート。
ケーキやパンなど、様々な料理に使えます。
そば粉に話を戻します。
本の中にはピッツォッケリのリチェッタもあります。
麺はそば粉150gにファッロ粉50g、湯110~120ml、塩。
「総合解説」では、麺はそば粉400gに00番の小麦粉100g、水270ml、塩。
一般的にピッツォッケリはそば粉と小麦粉のミックスの麺です。
この動画もそば粉400gに軟質小麦粉100g。
クラシックな配合です。
ファッロですが、3種類あるファッロのうち、Triticum Spelta、またはSpeltaという品種はグルテンを含みます。
語源は不明など謎が多いピッツォッケリですが、考え出したのはそばの産地のヴァルテッリーナのテーリオteglioという村の女性料理人というのが定番の説。
テーリオのピッツォッケリ
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“ピッツォッケリのバリエーション”の記事は「総合解説」2017年3/4月号に載っています。
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