各地方のクリスマスの伝統料理の話を続けます。
今日はプリーモ。
まずはシチリアのティンバッロ。
ティンバッロはシチリア料理を代表するご馳走ですよね。
今回は、パスタにアネッレッティを使ったティンバッロです。
アネッレッティの料理は過去にリチェッタを訳した記憶がないのですが、ネット上にはこのパスタのティンバッロのリチェッタがたくさんありました。
でも、どこか違和感があるんです。
なぜ最近になってこんなにアネッレッティの動画が増えたのか。
以前は、ティンバッロと言えばガットパルド(山猫)のティンバッロ。
シチリアの貴族料理のエンブレム。
↓
でも、アネッレッティのティンバッロはもっとずっとシンプルでお手軽で家庭的。
これなら作ってもいいかも、と思える1品です。
なんだかアメリカの匂いがプンプンします。
どうやらアメリカでアネッレッティがアネッリーニという名前で普及した結果、動画も増えたようです。
ティンバッロという名前は使わず、アル・フォルノと言うのがアメリカ流のよう。
アメリカには移民が伝えたイタリア料理の文化があります。
イタリア料理のアメリカ化は、専業主婦でなく、仕事を持つ女性でもできる徹底的に合理的なイタリアの地方料理を生み出しました。
アメリカの大きさを感じます。
「総合解説」では、ティンバッロ以外にもプーリアのバッカラのマカロニ、ヴェネトのイカ墨とイカのリゾット、エミリア・ロマーニャのカッペッレッティ・イン・ブロードを紹介しています。
昔はクリスマスのパスタと言えば、カッペッレッティ・イン・ブロードでしたが、今はいろいろなパスタが紹介されるようになったものです。
そう言えば、カッペッレッティ・イン・ブロードを始めて食べた時は、おいしくてびっくりしました。
記事によると、このパスタは家庭ではクリスマスにしか作らないのだとか。
年末年始にロマーニャ地方に行く人は忘れずに食べてみてください。
超お勧め。
マウロ・ウリアッシのカッペッレッティ。
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