地方料理の話題、次は詰め物入りパスタです。
『サーレ・エ・ペペ』の記事なんですが、こんな一文で始まります。
「カラブリアの古い伝統によると、女の子は
15種類の違ったパスタが作れるようになればお嫁に行く準備ができたとみなされる・・・」
ひえ~、カラブリアの女子、スペック超高い。
女子力なんてもんじゃないですね、おかん力ですね。
前回のクリスマス料理の時には、「家族総出で詰め物入りパスタを作る時、具をのせたパスタを閉じるのは子供の役目」という話がありました。
これは日本なら、家で餃子を作る時の子供の役目もみたいなものかも、と思ったものですが、詰め物入りパスタの生地で紹介しているパスタ、ロンバルディアの“トルテッリ・クレマスキ”の外見が、餃子そっくりなんです。
でも、作り方を見るとちょっと違うみたい。
このパスタの成型の特徴は、底を平らにすること。
ゆで上がったパスタを立てて盛り付けることができます。
それが餃子っぽく見える秘密かも。
もう一つの特徴は、詰め物にアマレッティやココア、レーズン、カンディート、スパイスと言ったエキゾチックな材料を詰める点。
こんな詰め物のパスタは他にはありません。
これは、ルネサンス時代にドルチェとして誕生したパスタなんですね。
“クレマスキ”とは、ロンバルディアのクレーマを中心とするクレモナ県の一地方で、ヴェネチア共和国の支配下にあったこともあります。
餃子の味を連想して食べるとビックリするかも。
エキゾチックな材料と言えば、クリスマスの伝統的なドルチェにも欠かせない食材でした。それは、次の記事「クリスマスのドルチェ」でも説明しています。
おっと、話が違うほうに行っちゃいましたが、取りあえず、カラブリア風ラビオリの動画をどうぞ。
カラブリアの女の子は、お母さんやおばあちゃんから教わるんだろうなあ。
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2017年3月21日火曜日
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