チーズの話、その2です。
『ア・ターヴォラ』の解説です。
今日のチーズはピエモンテのベッテルマットBettelmatt。
ピエモンテの一番北の角のようにとんがった部分、少し北に行けばスイス、という地方で作られている有名なチーズです。
産地は、ベッテルマット高地を中心とする標高1800~2400mの放牧地。
7月から9月前半の間だけ作られます。
熟成期間は最低2ヶ月~数年。
↓こんなチーズ
放牧風景
ベッテルマットの“マット”はドイツ語。
マッターホルンの“マッター”と同じ言葉で、牧草地と言う意味。
ベッテルとは、こちらのwebページによると、「寄進」というような意味があるそうで、つまり「寄進の牧草地」というニュアンスなのだそうです。
なんでも、以前はフォンティーナと呼ばれていたのですが、ヴァッレ・ダオスタのフォンティーナがDOPになったために、ベッテルマットという名前が付けられたんだとか。
このチーズ、生産地と製造期間が限られているために貴重品感があり、とにかく高評価。
イタリアのチーズのフェラーリだ、とも言われています。
ほとんどが外国に輸出されているため、逆にイタリアの方が手に入りにくい模様。
味の特徴は、放牧地の草の香り。
若いうちは甘みがあって料理に使うこともできますが、熟成が進むとほろ苦さが出てくるので、食後に蜂蜜などをかけて味わうのに向いています。
↓ベッテルマット、じゃがいも、ベーコンのパスタ
パタスとじゃがいもを一緒にゆでます。
ベッテルマットは小角切りに。
玉ねぎとベーコンをバターでソッフリットにし、ゆで上がったパスタとじゃがいもを入れます。
そこにベッテルマットを加えて溶かし、仕上げにこしょうを。
↓ベッテルマットのリゾット
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関連誌;『ア・ターヴォラ』2007年12月号
ベッテルマットを含む“ディナーにお薦めのチーズ”の解説は、「総合解説」'07&'08年12月号に載っています。
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2 件のコメント:
これもまたブラウンスイス。つくづくチーズ向きな品種なんですね。
先日久しぶりにブラウンの娘牛が産まれました。いつか放牧だけで搾った乳でチーズが作れたら・・と思います。
畠山さん
そうでした、写真を見ただけで牛の品種が分かってしまう人でしたね!
ブラウンスイスですか。
この品種、イタリア語ではブルーナと言うそうです。
イタリアの乳牛の中ではかなり数が多いようですが、日本ではまだ少ないんですね。
ベッテルマットはイタリアの通の間ではやたら人気が高いチーズです。
畠山さんの牛たちのチーズもプレミアものになりそうですねえ。
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