2018年9月7日金曜日

ヴェローナ、カーサ・ペルベッリーニ

今月の「総合解説」の二人目のシェフは、ジャンカルロ・ペルベッリーニさん。
ヴェローナのカーサ・ペルベッリーニのシェフです。

この記事で一番目を引いたのは、1品目の料理名。

suschi di maccheroni・・・/マカロニのスシ
とありました。

しかもソースはpesto di alga nori/海苔のペスト(と、わさびマヨネーズ)

です。

さて、どんな料理を想像しましたか?
2016年4月号の『ガンベロ・ロッソ』に載った記事でした。
2年前の記事ですが、オープンはその2年前の2014年。
現在は注目度がもっとアップしているよう。
すごい勢いで注目されてきたようです。
この1年くらい前のミラノ万博の頃から、イタリア人の日本料理への関心は、目に見えてた高まってきたように感じます。
しかも以前は、観光で日本を訪れて日本料理に初めて出会った、といった印象が強かったのですが、その専門色はどんどん強くなっています。
この料理は、ちょうどその両方を足して割ったような料理です。

カーサ・ペルベッリーニの繊細な料理。
 ↓


シェフのジャンカルロ・ペルベリーニとマグロのパスタ。
 ↓


マグロは可能だったらpinna blueを使うと言っています。
ピンナ・ブルーはタイセイヨウクロマグロのことです。
今では絶滅の危惧や世論から、入手はさらに難しくなっていることでしょう。
しかも、その上におろしかけているのはマグロのボッタルガ。
これも近年、お目にかかりません。

下ごしらえは、ミニトマトの皮を湯むきして小さく切ります。
玉ねぎは薄い輪切りにして塩とバター、油を加えて崩れない程度に柔らかくなるまで炒めます。
マグロはスカロッパに切って塩をし、片面だけさっと焼いてスライスします。
これにおろしたボッタルガとこしょう、オイルをかけます。
パスタをゆでている間に、にんにくと唐辛子少々をオリーブオイルで炒め、香りが立ったらミニトマト、野菜のブロード、トマトソースを加えて炒め煮にして、にんにくを取り除きます。
ここにゆでたパスタを加え、少量のオリーブオイルをかけてマンテカーレします。
皿にマグロを盛り付け、中央にレードルとトングを使って巻いたスパゲティを、横にしてトングを抜く方法で楕円形に盛りつけます。
最近トレンディーになっているお手本のようなパスタの盛り付けです。
その上にミニトマトのソースを縦長にのせます。
さらに玉ねぎをのせ、その上にマグロをのせてシブレットを散らします。

ちなみにイタリア料理の普通のツナのスパゲッティはこんな1品。
 ↓


この違いがミシュランの星付きシェフの料理と家庭料理の違いなんでしょうか。

とにかく、ペルベッリーニシェフ、繊細な料理というものを理解していますねー。

マカロニの寿司のリチェッタは、「総合解説」2016年4月号を御覧ください。

リストランテ・カーサ・ペルベッリーニのhpはこちら

グラン・シェフのパスタの力作を集めた本、『パスタ・レボリューション』もお勧めです。



-------------------------------------------------------
“ジャンカルロ・ペルベッリーニ”シェフのリチェッタは「総合解説」2016年4月号に載っています。
書籍リスト
 [creapasso.comのホームページへ戻る] =====================================

0 件のコメント:

セナトーレ・カぺッリはすべての硬質小麦の父と呼ばれる小麦。たんぱく質の含有量が高く、貧者の肉、と言われるほどでした。

イタリア料理を象徴する食材、小麦の話を続けます。 硬質小麦と軟質小麦の区別は、1900年代初めに導入されました。 最も一般的なパンに使われる00タイプの小麦粉が軟質小麦粉で、硬質小麦からは若干大粒のセーモラsemolaを作りました。 軟質小麦と硬質小麦 セーモラは乾燥パスタの原料...