あけましておめでとうございます。
なんでも巷ではジビエがブームなんだそうですね。
そこで今年のブログは『カッチャジョーネ』という本から。
ちらっと読んでみたら、こんな一文が目に入りました。
「この本のリチェッタを作ってみる時に、猟師である必要も、猟師の友達がいる必要もない。
イタリアで売られているジビエの多くは、専門の業者が飼育したものか、野生動物が多く繁殖している国から輸入されたものだ。
野生動物を飼育し、その肉を保存する技術の発達によって、様々なジビエが、一年中手に入るようになった。
猪、鹿、かもしか、野ウサギ、ウズラなどは特に手に入れやすく、さらに、ジビエの多くは家禽類でも代用できる。」
なんだかハードルが一気に下がったような気がしました。
鴨の飼育
↓
現代人の舌は、より甘くて弱い味を好み、アゴも弱くなったのか、柔らかいものを小さなスプーンを使って食べるように変化しています。
これは日本の話かと勘違いしそうですがではなく、これはイタリアの話です。
それでは、味が強くて硬いジビエを、なぜ人は食べるのでしょうか。
野生動物の肉は、それ自身が食べた物から出来上がっています。
野草や果物、木の実、森の下ばえ、沼の生物などです。
これ以上ないほど自然で本物です。
この点が、美味珍味が溢れる昨今、多くの美食家を惹きつけているのではないでしょうか。
イタリア語では、ジビエの中でも野鳥はカッチャジョーネcacciagione、哺乳類はセルヴァッジーナselvagginaと呼び分けています。
ただし、どちらの言葉も意味するものは同じです。
鳥類をセルヴァッジーナ・ダ・ピューマselvaggina da piumaと呼ぶこともあります。
ピューマは羽、羽毛、翼という意味。
哺乳類はセルヴァッジーナ・ダ・ペーロselvaggina da peloと呼びます。
ペーロは毛、毛皮という意味。
ジビエ料理は、下処理、熟成が必要で、適切な熟成期間を知るには、その動物が若いのか成獣なのかを見極めることも必要です。
現実を見ると、イタリア料理のジビエ入門は、多分、ブロードとフォンドを取ることあたりから始めるのが無難じゃないでしょうか。
という訳で、次回は『カッチャジョーネ』のリチェッタを訳してみます。
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2018年1月4日木曜日
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