コルクの話の続きです。
今日は「コルク栓ができるまで」。
コルクはコルクガシの皮から作ります。
コルクガシは、樹齢20~25年たって、幹の円周が30~40cm以上になって初めて皮を“収穫”することができます。
一度収穫すると、再び30~40cm以上になるまで約10年間をあけます。
若いコルクガシから初めて収穫したコルクは肌理が粗いので、砕いてプレス加工用などにします。
コルク栓には、2回目以降の収穫のコルクが用いられます。
コルクは、木からはいだらまず乾燥・熟成させます。
その期間は6ヶ月から2年。
次に、100度よりやや高めの湯で1時間煮沸して、寄生虫、水溶性の物質、タンニンなどを取り除きます。
これを乾かして平らにしたら、今度は硬くするためにもう一度煮沸。
そして成形、洗浄。
スパークリングワイン用には、上部はプレス加工したもの、ワインに接する一番下の面は高い気圧に耐えられるようにプレスしていないコルクと、種類の違うコルクを使います。
最後に厳しい品質チェックをして出荷。
↓コルク栓ができるまで
コルクの最大の敵は、カビ臭を発生させる2,4,6-トリクロロアニソールという揮発性物質。
イタリア最大のコルクの産地サルデーニャでは、これを取り除くための研究も進んでいます。
-------------------------------------------------------
関連誌;『ガンベロ・ロッソ』2009年4月号
“サルデーニャのコルク”の記事の解説は、「総合解説」'08&'09年4月号に載っています。
[creapasso.comへ戻る]
=====================================
登録:
コメントの投稿 (Atom)
南チロルはドイツと南イタリアが融合した面白い地方。ワインの収穫後の新ワインを味わう時は、ご近所みんなでパーティー!
今日のお題は、アルト・アディジェの料理です。 イタリア最北の州、アルト・アディジェ、別名南チロルsud tirolは、海だけじゃなく、山もあるイタリア料理を象徴する地方。最近では、アルプスへの注目度も上がっています。 南チロルのトルゲレンの祭り。 下の動画のタイトルは、“ビギナー...
-
グラナ・パダーノの話、その2です。 イタリアで流通しているハードチーズの50%近くを占めるグラナ・パダーノ(AC Nielsen調べ)。 2008年の生産量は、435万5347個でした。 平均的な販売価格は11.05ユーロ/㎏。 イタリアの硬質チーズの平均価格は12.70ユーロな...
-
今日はブラザートの話。 『ラ・クチーナ・イタリアーナ』の記事の解説です。 バローロのブラザート, photo by Silvio 記事によると、 ブラザート brasato は、イタリア語で「炭」という意味の“ブラーチェ brace ”の古い呼び方、“ブラーザ brasa ”が...
-
軽い気持ちで手にとった本、『 スーゴとソース 』 ところが、考えれば考えるほど、わからなくなってきました。 スーゴって何?ソースって何? “スーゴ”は、イタリア料理の基本の言葉の一つ。 スーゴ・ディ・カルネsugo di carne、 スーゴ・ディ・ポ...
0 件のコメント:
コメントを投稿