今日はイタリア便りです。
それではsegnalibroさん、どうぞ~。
初めてイタリアの地を踏んだといわれる日本人の肖像画を、昨年、ミラノで見せていただく機会に恵まれました。
16C後半、キリスト教を学ぶため、九州から派遣された天正遣欧少年使節団の一員、伊東マンショの肖像画です。
2014年にその存在が発表されたときには、イタリアの新聞にも取り上げられました。
当時、日本の王のご子息御一行様がいらっしゃったとヴァチカンで大歓迎を受け、ヴェネチアでは巨匠ティントレットの息子、ドメニコ・ティントレットに肖像画を描いてもらったようです。
ティントレットの絵は暗いイメージがあるのですが、息子の絵も同じなんですね。
この絵は、ミラノの元貴族が所有していたのですが、財産分けの際、修復家に4カ月かけて綺麗にしてもらい鑑定をお願いしたところ、後ろにMANCIO ITO の文字が判明。
所有者も、まさかこれが日本人であるとは思っていなかったのだとか。
芸術に疎い私が見ても、日本人にもティーンエイジャーの若者にも見えないこの肖像画は、想像していたより大きくて、彼らがその後たどった運命を思うと、感慨深いものがありました。
今年は日伊国交樹立150周年だそうで、その記念行事の一環として、この絵が日本で特別公開されています。
東京国立博物館と長崎での展示を終え、現在は宮崎県立博物館にて10/16まで里帰り中です。
・・・こういうお知らせは、もっと早くするものですね、すみません。
イタリアで大歓迎を受けた天正遣欧少年使節団が、どんな食卓を囲んだのか気になるところです。
16Cのイタリアでは、手を洗うとか、フォークを使って中央の大皿から食べ物を取るということが習慣になりつつあったそうです。
スペインからリヴォルノに到着したのが3月。
リヴォルノ風バカラは食べたのかな、とか、ローマではカルチョフィを食べたかも、などと妄想するのは楽しいです。
さて、今年はカトリック教徒には大切な年、ジュビレオと言われる聖年でもあります。
先日、相方は地元教会の主催するジュビレオツアーに行って来ました。
ローマ4大バジリカを巡り、ヴァチカンでは水曜のミサに参加、アッシジに寄って帰ってくるという、1週間のツアーです。
教会付属の施設に宿泊。
最低限のものはそろっていて清潔だったそうですが、ローマではテレビがお部屋になかったと、不平を言っていました。
秋になり体重が増えてしまった相方、お食事も教会付属の施設内なので、きっと痩せて帰って来るだろうと思っていたら、見事に増量して帰宅しました。
プリモやセコンドはそれぞれ2種類から選ぶのだそうですが、家庭的なお食事がなかなか美味しかったようで、プリモの後にビス(bis)プリモ、セコンドの後にまたビス・セコンドと2回ずつ食べ、その後はドルチェも食べていたのだとか。
ジュビレオツアーで贖罪を受け、キレイな体で帰って来るのを期待していましたが、全くもって、煩悩からの解脱はできなかったようです。
食欲の秋、私も太らないように気をつけなくちゃ。
教会のツアーに参加するというのは一般的なことなんでしょうか。
信心深いんですねえ。
私は、学生時代にバックパック旅行した時(すんごい昔だけど)、イタリア各地の教会の宿泊施設を利用させていただきました。
大部屋だけど、格安だったなあ。
外国人旅行者だけでなく、家族が入院したので長期の付き添いできた、などのイタリア人もいました。
イタリアの教会のおもてなしは、じわーっとあったかいなあと思いましたよ。
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2016年10月3日月曜日
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