2013年3月28日木曜日

豚肉の栄養価

今日のお題は、豚の脂身が怖くてイタリア料理が食えるか~!です。

イタリアでも、今時の若者は豚の脂身を食べたがらないんだそうですが、確かに、初めてラルドのスライスを食べた時は、怖かったなあ。

lardo

だって、皮下脂肪ですよー。
これを削るためにどんだけ苦労してると思ってるんですか?

でも、不思議なもんで、いいかげん歳を取ると、ぜーんぜん怖くなくなる!
美味しいなら食べれる。
老化現象って、こういう形でも現れるんですね。

でも、老化も進行しすぎると、今度はある時突然、血管がー!!
ってなる。
ていうか、なりました、はい。
動脈硬化は怖いです。
でも、そうなって思ったのは、今まで脂身もバターも生クリームも塩も我慢して、筋肉鍛えてきたのはなんだったのー。
全然無駄だったじゃん。
その後、猛烈に食生活を反省して、気がついたのは、肉が不足していた!

何を食べるべきかは人それぞれなので、豚の脂身を勧めるつもりはさらさらありません。
でも、何かを敢えて食べない、というのは、体のバランスを崩す原因になりかねない。

『ヴィエ・デル・グスト』誌の、
「ハムの脂身を切り落とすのは、味の点からすれば犯罪だ!」
という一文は、パンチェッタの脂身に抵抗を感じる人には、神の啓示のように、迷いを捨てさせるありがたーいお言葉です。

pancetta


私は栄養学の分野はド素人なので、専門的なことは全く分りません。
でも、豚肉の主な栄養が、タンパク質と脂質、ということは、なんとなく分ります。
タンパク質は体を作るもの、脂質はエネルギー源というのも、知ってます。

『ウィエ・デル・グスト』誌によると、

「豚のタンパク質は必須アミノ酸で、生ハムのような一部のサルーミでは熟成の段階でタンパク質分解酵素の働きが活発になり、部分的に加水分解している。
そのためにとても消化が良い」

だそうです。
こうなると、残念ながらよく分らなーい。

まず、必須アミノ酸ですね。
そもそも、タンパク質はアミノ酸で構成されています。
必須アミノ酸は体内で合成できず、食物として摂取しなければ取り入れられないアミノ酸で、9種類あります。
必須アミノ酸は、筋肉の増強、疲労回復、肝機能改善、精神安定、免疫力アップ、肌荒れ改善など、計り知れない効果を与えてくれる、ほんとに必須な栄養。
どれか一つ欠けても、栄養障害を起こし、筋肉、骨、血液などの合成ができなくなります。

食物にこの必須アミノ酸がどれだけ含まれているかを示す単位は、アミノ酸スコアといいます。
9種類すべてが含まれていると、100点です。
そして豚肉は、100点です。
豚だけでなく、鶏や牛、卵、牛乳、ヨーグルトなども100点です。

これは素晴らしい。
さらに生ハムは、熟成させることによって、生の豚肉とは違う性質も加わるようですね。

生ハムの熟成によって活発になるタンパク質分解酵素(プロテアーゼ)、というのは、生ハムを理解するポイントになりそうです。
この酵素は、アミノ酸が鎖状に結合したタンパク質を加水分解するんだそうです。
この働きによって、生ハム独特の柔らかさや色、味が生まれます。
生の豚肉の料理より生ハムのほうが消化がいいってこと。

だんだん頭が満杯状態になってきました。
とにかく、今日は生ハム食べようかな。




次は豚の脂身の美点の話です。



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関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』2011年8月号、“イタリア産サルーミ”の記事は、「総合解説」2011年8月号に載っています。

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2 件のコメント:

あべべ さんのコメント...

こんにちは、先日初めてコメントさせていただいたあべべと申します。

僕も昔から豚の脂身賛成派です。
肩ロース肉などを買うとき、いつも脂身のサシがいい感じに入っている肉を選ぶので、家族にひんしゅくを買っています。笑

先日、落合シェフも何かのTV番組で
「みなさんベーコンを買うときに脂の少ないものを選ぶでしょ?それ違うんですよ、脂身に旨みがあるんですよ」
と言っていました。

ラルドなどまさに豚の脂の旨みの塊ですよねぇ。

prezzemolo さんのコメント...

あべべさん
脂身で肉の味が変わると思っていましたが、グアンチャーレを炒めた時に、その香りの良さ、まさに旨みが溶け出した香ばしい味に感激しました。
脂身自体が味の主役になる。
ほんとに旨みの塊ですね!

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