今日はワインを造る伯爵家の話。
『VS』の記事の解説です。
プーリアのワイナリー、コンティ・ゼッカは、日本語に訳せば、「ゼッカ伯爵家」。
自ら「伯爵」と名乗っているワインメーカーですねえ。
そのワインは、シンプルでスタイリッシュなラベルが特徴。
こちらはドンナ・マルツィア・プリミティーヴォ2006。
コンティ・ゼッカのweb pageはこちら。
ゼッカ伯爵家は、16世紀にナポリからプーリアのレヴェラーノにやってきました。
ブーツ型のイタリアの、ヒールの部分です。
そして、レヴェラーノに広い領地を所有して、ぶどう栽培を行っていました。
アルチビーアデ・ゼッカ伯爵が、所有地で栽培されたぶどうを自らで醸造するためにカンティーナを造ったのは、1935年のこと。
戦争中は、土地の一部が軍用地として強制的に買い上げられ、そのために所有地全体が同盟軍の爆撃にさらされたのだそうです。
しかも戦後は、農地解放で大土地所有が制限されて、多くの土地を手放すことになり、踏んだり蹴ったり。
気がつけば、ゼッカ伯爵家の土地は、町から集落にまで没落していました。
けれど、そこでめげなかったんですねえ。
40年代末、息子のジュゼッペ・ゼッカ伯爵が、コンティ・ゼッカブランドのワインの販売を始めます。
土地も少しずつ買い戻して、失った土地の約半分を取り戻したのだそうです。
現在は800ヘクタールの畑を所有しています。
東京ドーム約170個分。
そしてワインビジネスは、現在、ジュゼッペ・ゼッカ伯爵の4人の息子たちに受け継がれています。
下の動画で話をしているのは、長男のアルチビーアデ・ゼッカ伯爵。
伯爵の雰囲気、あります?
次回は、北イタリアの伯爵家のワイナリーの話です。
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関連誌;『VS』2008年6月号
「コンティ・ゼッカ」の記事は「総合解説」'07&'08年6月号に載っています。
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2010年10月18日月曜日
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4 件のコメント:
コンティ・ゼッカとは全然関係ありませんが、過去の経験からもワイナリーの方は概して親切ですね。
チーロで行ったワイナリーの人は、我々がちらっと「実はクロトーネの魚市場でサルデッラを買い忘れたんだ」と言ったら、町いちばんの加工場に連れて行ってくれました。しかも工場の人もタダで分けてくれて感激。これをローマまで後生大事に食べ続けました(笑)パスタにする時は火入れをしてはいけない(苦みが出るから)ということで、作り方も習ってトラーニでタリオリーニに合わせました。
これも虎屋の羊羹効果か?!(親切にしてくれた人にはあげることにしていたんです。笑)
くるりさん
虎屋の羊羹持って行ったんですか、カラプリアまで!
羊羹がイタリア人に受け入れられるとは、意外だあ。
ワイナリーも南だとそんなに親切にしてくれるんですねえ。
そういえば、イタリアでイワシ缶を買うという発想がなかった!
カポナータ缶は買ったんですが(激安で激うまでした)。
今度買ってみよう。
羊羹受け入れられていたかは不明(笑)
でも日本の伝統的なお菓子と言ったら喜んでいましたよ。結構威力を発揮したので、急遽成田で買って行ってよかったデス。
ワイナリーに関しては中部でも親切にされ、夕食に招いてもらいましたから皆親切なのかと思ってました(たまたま?北部はそうでもないのかな?)
イワシは稚魚の唐辛子漬けをもらいました。できたてを。唐辛子を上にこんもり載せてくれてできるだけ日持ちするようにしてくれました(オイルなし)。
ちなみに、クロトーネの市場で見たのは小イワシぐらいのサイズの唐辛子漬けで油分があるように見えました。レストランで食べたのは内臓入りのペースト状のもの。スーパーや道ばたの屋台でも売っていましたが、皆ちょっとずつ魚のサイズや味付けが違っているみたいでした。
みやげには魚の種類が違う2種類の瓶詰めを買ってきましたが、もったいなくてまだ食べていません(笑)
くるりさん
イワシのneonataの瓶詰めでしたか。
カラプリアですもんね。
昔はウナギの稚魚をそうやって食べたもんですが、ウナギが激減した今は、イワシの稚魚でしたねえ。
ワインのつまみに最高ですよねえ。
あ、ということは、稚魚でタリオリーニ?
おー、美味しそう!
ワイナリーで夕食に招いてもらったとは、ラッキーな。
それはやっぱり、くるり家のお人柄ですよ、ほんとに。
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