有機エキストラバージンオリーブオイルの話、その2です。
プーリアで毎年開催されている有機オリーブオイルの国際コンクール、Biol。
今年は4月20日から25日まで開かれます。
エントリーしているオイルは370品以上。
hpはこちら。
2007年はスペインのオイルが優勝したという話を前回はしましたが、2008年に優勝したのはシチリアのオイルでした。
テッラリーヴァTerralivaという造り手の、“ケルビーノCherubino”というオイルです。
日本にも輸入されていて、テッラリーヴァという名前で流通しているようですね。
ちなみに“ケルビーノ”とは、「天使のような子供」、という意味。
こんなイメージ。
詳しいことは分からないのですが、オリーブの名前でもあるようです。
テッラリーヴァは、シチリア南東部、イブレイ山地のブッケーリ(シラクーザ県)にある農場です。
hpはこちら。
アグリトゥーリズモもやっています。
イブレイ山地(モンティ・イブレイ)は、一番高い山が標高986m。
ブッケーリはそのややふもとにあって、標高は約820m。
シラクーザ県の中では一番高い場所にあるコムーネです。
風通しのよい丘陵地帯なんですね。
ということは、オリーブの天敵、ミバエも農薬を使わずに駆除できそう。
有機農業の条件に恵まれている地域という訳ですね。
実際、イブレイ山地は上質オリーブオイルの産地でもあり、“モンティ・イブレイ”地区のオリーブオイルはDOP製品に認定されています。
ケルビーノもモンティ・イブレイDOP。
イブレイ山地の風車、遠くに見えるのはエトナ山。
テッラリーヴァの有機エキストラバージンオリーブオイルはこれ。
Biolで優勝した時の晴れ姿。
hpの製品の解説によると
ケルビーノは、
オリーブの品種はトンダ・イブレア。
畑は標高700m。
オイルの色は、黄色がかった緑色。
香りは、トマトや刈ったばかりの草の香り。
味は、オリーブの強いアロマがあってフルーティー、苦味と辛味のバランスが取れている。
最適な使い方は、スープ、サラダ、ローストなどに生でかけて。
値段は500mlで10.60ユーロ(約1,500円、送料別)。
ちなみに、2008年の2位はプーリアのオイルで、3位はカラブリアのオイルでした。
プーリアで開催されているコンクールなら、南のオイルが有利かも、ということを差し引いても、今、南イタリアの有機エキストラバージンオイルは、評価がぐんぐん上がっているようですねえ。
2位、SIOのDOPダウノ・ガルガーノ
3位、リブランディ・パスクアーレのノチェッラーラ・デル・ベーリチェ
受賞したオイル。
左から、ダウノ・ガルガーノ、ケルビーノ、KAILIS(ベストパッケージ賞、オーストラリア)、カローリ・フルッタート・ブレンデッド(ベストブレンドオイル賞、プーリア)、リブランディ
シチリア産オリーブオイルのテイスティングの仕方(英語)
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関連誌;『ガンベロ・ロッソ』2007年12月号
“有機エキストラバージン・オリーブオイル”の記事の解説は、「総合解説」'06&'07年12月号、P.30に載っています。
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