急に寒くなったりもしましたが、今年も桜の季節は巡ってきました。
新入生の姿を見かけるこの時期になるとお勧めしたくなるのが、新米ママにベテランママが伝えるイタリアの家庭料理の入門書、『マンマミーア』
2010年のグルマン料理書アワードのベストイタリア料理書賞受賞作です。
2010年のグルマン料理書アワードのベストイタリア料理書賞受賞作です。
この本で姑が新米嫁に教える料理として比較的最初に登場するのが“トルタ・フリッタtorta fritta”です。お嫁さんに教えながら伝えるアドバイスも、いつも春になると思い出します。
トルタ・フリッタは、エミリア地方の中心、パルマの料理です。
ボローニャやモデナ、フェラーラなどがある、イタリアを代表する美食の地方です。
手打ち麺の伝統があり、ベテランの女性麺職人はレズドーラと呼ばれて尊敬されています。
この地方の主婦は、家庭を切り盛りするだけでなく、完璧な麺が打てないとならないのです。
トルタ・フリッタは、地方によってはクレシェンティーナ、ニョッコ・フリットなどと様々な名前で呼ばれていますが、絶対的なルールは、生ハムと一緒に食べる、ということ。
私がこの組み合わせを初めて食べたのはモデナでした。
なので、ニョッコ・フリットという名前で覚えています。
『マンマミーア』では、レズドーラがトルタ・フリッタの完璧な作り方をアドバイスしてくれます。
レズドーラの料理教室。
トルタ・フリッタtorta frittaは、粉もの作りの基本。
動画の最後の方にモデナのニョッコ・フリットと生ハムの食べ方があります。
『マンマミーア』のリチェッタを訳してみます。
トルタ・フリッタtorta fritta
材料/4〜6人分
00番の小麦粉・・500g、揚げ油用ラード、塩
・小麦粉をフォンタナに盛り、塩と湯(生地を柔らかくする量)を入れてこねて均質の生地にする。
・厚さ3mmに伸ばして大きすぎないひし形に切る。
・ラードを強火で溶かし、沸騰したら生地の両面をきつね色に揚げる。
・シートに取って油を切り、熱いうちにサーブする。
この料理のアドバイスは、
「生地を伸ばす時は伸ばす分だけ切り取り、伸ばしている間は残りの生地に布巾を被せておくこと。生地が乾くと弾力がなくなり、表面に皮ができると揚げても膨らまなくなる。硬いトルタ・フリッタなんて誰が食べたがる?」
ちょっと説教臭い言い方だけど、なるほど、よくわかりました。
ちなみにもうすぐ発売のCIR7月号は、トルテッリーニの記事でパスタの基礎が特集されています。
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『マンマミーア』
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