今日は紫芋の話。
写真は、『ア・ターヴォラ』で、シェフのダニーロ・アンジェ氏が披露していた紫芋のニョッキです。
パッパ・アル・ポモドーロをミキサーにかけて皿に敷き、その上に紫芋のニョッキを盛り付けて、グラナ・パダーノのチャルダを添えています。
赤みのあるオレンジ色と紫という、大胆な色の組み合わせがインパクト大。
シェフのwebページは(こちら)。
こちらは別の人の一品。
紫芋のニョッキと、セージとくるみ風味のパルミジャーノのフォンドゥータの組み合わせ。
ニョッキとチーズフォンデューという、イタリアならではの王道の組み合わせも、紫色のおかげてエキゾチックな一品に。
紫芋は、イタリア語ではpatate viola(パターテ・ヴィオーラ)。
最近では、ヴィトロットvitelotte(イタリア語ではヴィテロッテ?)という品種が、グランシェフの料理などに使われるようになってきました。
これはペルーあたりの南米原産の古い品種で、主にフランスで栽培されています。
vitelotte
皮は黒いので、イタリアでは、別名パタータ・ネーロpatata nero。
ゆでるとあざやかな青紫色になります。
ゆでたvitelotte。
味は栗に似ているのだとか。
↓ヴィトロットのPV
↓ヴィトロットのサラダ
そう言えば、じゃがいもはナス科の植物でしたね。
そう考えれば、紫芋のナス紺のような色も不思議じゃない。
ナスの皮、紫芋、ぶどう、紫キャベツなどの紫色には、アントシアニンという色素が含まれています。
これは抗酸化作用のある色素。
ブルーベリーにはこれが大量に含まれていて、健康のために食べている人も多いのではないでしょうか。
実は、紫芋はブルーベリーより安価にアントシアニンをとることが出来る食品として、専門家の間で注目されているそうです。
しかも、ヒト大腸癌細胞増殖を阻止するタイプのアントシアニンが含まれているそうで、癌予防などの分野でも注目されています。
カンザス大学では、アントシアニンの含有量を増やした紫芋を研究しているそうで、そのうち新種の紫芋が出回るかもしれませんね。
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関連誌;『ア・ターヴォラ』2008年2月号
“紫芋のニョッキ”を含むダニーロ・アンジェ氏のリチェッタは、「総合解説」'08&'09年2月号に載っています。
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2011年7月28日木曜日
2011年7月25日月曜日
マイオルキーノ
今日はチーズの話。
『ア・ターヴォラ』の解説です。
記事で取り上げているのは、シチリアのマイオルキーノMaiorchinoというチーズです。
こんなチーズ。
産地は、シチリア東部、メッシーナ県の山岳部。
羊乳がベースのペコリーノの一種で、山羊乳も加えています。
生産量がとても少ない貴重なチーズ。
このチーズには、特徴が2つあります。
1つは、ドッピア・スプルガトゥーラdoppia spurgatura、という製造方法。
“ドッピア”とは、「ダブル」という意味。
“スプルガトゥーラ”とは、「排出」という意味で、カード(凝乳)からホエイを出す作業のことを指します。
つまり、「ホエイの排出を2回行う」製法です。
↓普通、手作りのペコリーノはこのくらいのサイズで、スプルガトゥーラはこんな感じ。
(2:04からはリコッタ)
一方、マイオルキーノは直径30~35cmと、ペコリーノの中では最大級。
だからスプルガトゥーラも大変です。
↓金属の細い棒を刺して穴をあけながらながら、手で押して水分を出していきます。
忍耐が必要な、ローテクのチーズ造り。
その辺りが、とても高く評価されています。
このチーズのもう1つの特徴は、チーズ転がしレース。
産地のノヴァーラ・ディ・シチーリアNovara di Siciliaという町で、毎年カーニバルの時期に行われる伝統的なレースです。
町の中で、1.5kmに渡ってマイオルキーノを転がして、その速さを競うというもの。
数週間かけて予選を行うほど人気のある行事です。
↓今年は、日本の芸人さんが参加したようですね。
なかなか面白そうなレースですねえ。
数が少なくて評価の高いマイオルキーノ。
遭遇したら、ぜひ味見を。
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関連誌;『ア・ターヴォラ』2008年2月号
“マイオルキーノ”の記事は、「総合解説」'08&'09年2月号に載っています。
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『ア・ターヴォラ』の解説です。
記事で取り上げているのは、シチリアのマイオルキーノMaiorchinoというチーズです。
こんなチーズ。
産地は、シチリア東部、メッシーナ県の山岳部。
羊乳がベースのペコリーノの一種で、山羊乳も加えています。
生産量がとても少ない貴重なチーズ。
このチーズには、特徴が2つあります。
1つは、ドッピア・スプルガトゥーラdoppia spurgatura、という製造方法。
“ドッピア”とは、「ダブル」という意味。
“スプルガトゥーラ”とは、「排出」という意味で、カード(凝乳)からホエイを出す作業のことを指します。
つまり、「ホエイの排出を2回行う」製法です。
↓普通、手作りのペコリーノはこのくらいのサイズで、スプルガトゥーラはこんな感じ。
(2:04からはリコッタ)
一方、マイオルキーノは直径30~35cmと、ペコリーノの中では最大級。
だからスプルガトゥーラも大変です。
↓金属の細い棒を刺して穴をあけながらながら、手で押して水分を出していきます。
忍耐が必要な、ローテクのチーズ造り。
その辺りが、とても高く評価されています。
このチーズのもう1つの特徴は、チーズ転がしレース。
産地のノヴァーラ・ディ・シチーリアNovara di Siciliaという町で、毎年カーニバルの時期に行われる伝統的なレースです。
町の中で、1.5kmに渡ってマイオルキーノを転がして、その速さを競うというもの。
数週間かけて予選を行うほど人気のある行事です。
↓今年は、日本の芸人さんが参加したようですね。
なかなか面白そうなレースですねえ。
数が少なくて評価の高いマイオルキーノ。
遭遇したら、ぜひ味見を。
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関連誌;『ア・ターヴォラ』2008年2月号
“マイオルキーノ”の記事は、「総合解説」'08&'09年2月号に載っています。
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2011年7月22日金曜日
バッカラのピルピル
今日はタラの話、その2。
『ラ・クチーナ・イタリアーナ』の記事の解説です。
記事では、メルルッツォ(マダラ)とナゼッロ(メルルーサ)の料理をいくつか紹介していますが、その中に、スペイン料理が1つ混ざっています。
「バッカラのピルピル」です。
これがスペイン料理だと言う説明が一切ないところをみると、イタリアではピルピルはそれなりに知られている料理のようですね。
スペインのバスク地方で生まれた料理で、スペイン語では、バカラオ・アル・ピルピルBacalao al pil pil。
バスクのピルピル
にんにくと唐辛子で香りをつけたたっぷりのオリーブオイルでバッカラを煮て、鍋をゆすりながらオリーブオイルを乳化させる料理。
作る時にピルピルという音がする、というのでこの可愛らしい名前がついた料理。
擬音語は日本語にはたくさんありますが、ヨーロッパの言語では珍しいですよね。
『ラ・クチーナ・イタリアーナ』では牛乳を加えるリチェッタを紹介していますが、オリジナルのリチェッタでは牛乳は加えません。
↓伝統的なピルピルの作り方。
↓フライパンと茶こしで作るお手軽バージョン(音声なし)。
↓???!!
↓イタリア料理でオリーブオイルを乳化させるバッカラ料理と言えば、ヴェネトの夏の料理、バッカラ(実際にはストッカフィッソ)・マンテカート。
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関連誌;『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2008年2月号
バッカラのピルピル、バッカラ・マンテカートを含む“タラ”の記事の解説は、「総合解説」'08&'09年2月号に載っています。
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『ラ・クチーナ・イタリアーナ』の記事の解説です。
記事では、メルルッツォ(マダラ)とナゼッロ(メルルーサ)の料理をいくつか紹介していますが、その中に、スペイン料理が1つ混ざっています。
「バッカラのピルピル」です。
これがスペイン料理だと言う説明が一切ないところをみると、イタリアではピルピルはそれなりに知られている料理のようですね。
スペインのバスク地方で生まれた料理で、スペイン語では、バカラオ・アル・ピルピルBacalao al pil pil。
バスクのピルピル
にんにくと唐辛子で香りをつけたたっぷりのオリーブオイルでバッカラを煮て、鍋をゆすりながらオリーブオイルを乳化させる料理。
作る時にピルピルという音がする、というのでこの可愛らしい名前がついた料理。
擬音語は日本語にはたくさんありますが、ヨーロッパの言語では珍しいですよね。
『ラ・クチーナ・イタリアーナ』では牛乳を加えるリチェッタを紹介していますが、オリジナルのリチェッタでは牛乳は加えません。
↓伝統的なピルピルの作り方。
↓フライパンと茶こしで作るお手軽バージョン(音声なし)。
↓???!!
↓イタリア料理でオリーブオイルを乳化させるバッカラ料理と言えば、ヴェネトの夏の料理、バッカラ(実際にはストッカフィッソ)・マンテカート。
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関連誌;『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2008年2月号
バッカラのピルピル、バッカラ・マンテカートを含む“タラ”の記事の解説は、「総合解説」'08&'09年2月号に載っています。
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2011年7月19日火曜日
タラ
今日はタラの話。
『ラ・クチーナ・イタリアーナ』の解説です。
「タラ」をイタリア語で言うと?
答えは、メルルッツォmerluzzo。
ナゼッロnaselloだと思った人もいるかもしれません。
メルルッツォとナゼッロは、どう違うのでしょうか。
メルルッツォは、タラ目タラ科の魚で、学名はGadus morhua。
和名は、タイセイヨウダラ。
マダラの仲間です。
ナゼッロは、タラ目メルルーサ科の魚で、学名はMerluccius merluccius。
日本では、メルルーサ、ヨーロッパヘイク、などと呼ばれる魚です。
タイセイヨウダラ。タラの中では最大。背鰭3。
メルルーサ。あごの下のひげはない。背鰭2。
メルルッツォがメルルーサだったら分かりやすいのですが、そうでないのが混乱の元。
イタリアでも、タラとメルルーサを区別していないケースが多々あります。
さらにややこしい事を言うと、メルルッツォは、別名メルルッツォ・ビアンコmerluzzo biancoで、ナゼッロは、別名メルルッツォ・アルジェンタートmerluzzo argentatoとも言います。
だからどちらも、メルルッツォと言えばメルルッツォなんですよねえ。
魚屋でメルルッツォ・アルジェンタートと書いて売っていることもあるので、メルルッツォだからタラか、と単純に思うと、実際はメルルーサだった、ということになります。
タラとメルルーサは味も似てることだし、鰭の数が違う程度なら、いっそ、どちらも同じものでいいかというと、やっぱりちょっと違うんですねえ。
大雑把に言うと、タラは北の海に棲み、メルルーサはもっと暖かい海に棲んでいます。
メルルッツォは、タイセイヨウダラというだけあって、大西洋に生息していますが、主に北の冷たい海にいて、地中海にはいません。
メルルーサ(ヨーロッパヘイク)は、地中海や大西洋東部の魚です。
ヨーロッパの地図を思い出してみてください。
地中海の国の中には、イタリアの他に、フランスやスペインも含まれます。
でも、フランスやスペインが大西洋にも面しているのに対して、イタリアは大西洋には面していません。
つまり、タラはイタリアの近海では獲れないんですね。
『ラ・クチーナ・イタリアーナ』では、鮮魚のタラ(メルルッツォ)を使った伝統料理は、イタリアにはない、と言い切っています。
あったとしても、実際にはメルルーサの料理だったりするそうです。
もっとも、タラが獲れないからといって、イタリアにはタラの伝統料理はないのかと言えば、そんなこともない。
タラを干物にしたバッカラがあります。
ご存知の通り、バッカラはイタリア中に広まっている伝統料理の食材ですよね。
さらに、伝統料理にはなくても、イタリアにも生のタラ料理はもちろんあります。
生の場合、流通しているのは、主に冷凍物です。
タラの話、次回に続きます。
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関連誌;『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2008年2月号
“タラ”の記事は、「総合解説」'08&'09年2月号に載っています。
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『ラ・クチーナ・イタリアーナ』の解説です。
「タラ」をイタリア語で言うと?
答えは、メルルッツォmerluzzo。
ナゼッロnaselloだと思った人もいるかもしれません。
メルルッツォとナゼッロは、どう違うのでしょうか。
メルルッツォは、タラ目タラ科の魚で、学名はGadus morhua。
和名は、タイセイヨウダラ。
マダラの仲間です。
ナゼッロは、タラ目メルルーサ科の魚で、学名はMerluccius merluccius。
日本では、メルルーサ、ヨーロッパヘイク、などと呼ばれる魚です。
タイセイヨウダラ。タラの中では最大。背鰭3。
メルルーサ。あごの下のひげはない。背鰭2。
メルルッツォがメルルーサだったら分かりやすいのですが、そうでないのが混乱の元。
イタリアでも、タラとメルルーサを区別していないケースが多々あります。
さらにややこしい事を言うと、メルルッツォは、別名メルルッツォ・ビアンコmerluzzo biancoで、ナゼッロは、別名メルルッツォ・アルジェンタートmerluzzo argentatoとも言います。
だからどちらも、メルルッツォと言えばメルルッツォなんですよねえ。
魚屋でメルルッツォ・アルジェンタートと書いて売っていることもあるので、メルルッツォだからタラか、と単純に思うと、実際はメルルーサだった、ということになります。
タラとメルルーサは味も似てることだし、鰭の数が違う程度なら、いっそ、どちらも同じものでいいかというと、やっぱりちょっと違うんですねえ。
大雑把に言うと、タラは北の海に棲み、メルルーサはもっと暖かい海に棲んでいます。
メルルッツォは、タイセイヨウダラというだけあって、大西洋に生息していますが、主に北の冷たい海にいて、地中海にはいません。
メルルーサ(ヨーロッパヘイク)は、地中海や大西洋東部の魚です。
ヨーロッパの地図を思い出してみてください。
地中海の国の中には、イタリアの他に、フランスやスペインも含まれます。
でも、フランスやスペインが大西洋にも面しているのに対して、イタリアは大西洋には面していません。
つまり、タラはイタリアの近海では獲れないんですね。
『ラ・クチーナ・イタリアーナ』では、鮮魚のタラ(メルルッツォ)を使った伝統料理は、イタリアにはない、と言い切っています。
あったとしても、実際にはメルルーサの料理だったりするそうです。
もっとも、タラが獲れないからといって、イタリアにはタラの伝統料理はないのかと言えば、そんなこともない。
タラを干物にしたバッカラがあります。
ご存知の通り、バッカラはイタリア中に広まっている伝統料理の食材ですよね。
さらに、伝統料理にはなくても、イタリアにも生のタラ料理はもちろんあります。
生の場合、流通しているのは、主に冷凍物です。
タラの話、次回に続きます。
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関連誌;『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2008年2月号
“タラ”の記事は、「総合解説」'08&'09年2月号に載っています。
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2011年7月15日金曜日
神の雫
今日は『ガンベロ・ロッソ』に載った小さな記事をご紹介。
『神の雫』というマンガ、読んだことありますか?
2年ほど前に、フランスで世界料理本大賞を取ったことで話題になりましたよね。
その時のニュース
なんでも、フランス語版は10巻までで55万部を発行しているそうで、相当売れています。
2010年には、「ラ・ルビュー・ド・バン・ド・フランス」というワイン専門誌でも作者に賞が贈られました。
ワイン、特にフランスワインがテーマのこのマンガ、ひょっとすると、日本人よりフランス人の方が感情移入しやすいのかもしれませんねえ。
何にせよ、ワインの本場で日本のマンガがこんなに評価されているなんて、うれしい驚きです。
このマンガにはイタリアワインも登場しますよね。
イタリア語版は出版されていませんが、賞を取ったりするたびに、一応イタリアでも紹介されているようです。
『ガンベロ・ロッソ』2009年2月号には、こんな記事が載っていました。
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『神の雫』というマンガ、読んだことありますか?
2年ほど前に、フランスで世界料理本大賞を取ったことで話題になりましたよね。
その時のニュース
なんでも、フランス語版は10巻までで55万部を発行しているそうで、相当売れています。
2010年には、「ラ・ルビュー・ド・バン・ド・フランス」というワイン専門誌でも作者に賞が贈られました。
ワイン、特にフランスワインがテーマのこのマンガ、ひょっとすると、日本人よりフランス人の方が感情移入しやすいのかもしれませんねえ。
何にせよ、ワインの本場で日本のマンガがこんなに評価されているなんて、うれしい驚きです。
このマンガにはイタリアワインも登場しますよね。
イタリア語版は出版されていませんが、賞を取ったりするたびに、一応イタリアでも紹介されているようです。
『ガンベロ・ロッソ』2009年2月号には、こんな記事が載っていました。
「ワインのマンガ効果」 神咲雫(かんざきしずく)は日本のワインの売り上げに影響を与えるソムリエ。でもマンガの話。 2001年のボルドーのシャトー・モンペラを味わいながら、汗が一滴、彼の左の頬を滑り落ちていく。 神咲雫は、突然、1枚のレコードのイメージに圧倒された。 ギターとフレディー・マーキュリー。 「パワフルで、そのくせとろけるような甘みとキュンとくるような酸味がぐわっと迫ってくる感じだ」 「あのクイーンのボーカルの甘くてハスキーな声を、分厚いギターや重たいドラムで包み込んだような、クラッシックみたいなんだけど、それだけじゃなくて、モダン」 (以上は日本語の原作より) 4年前に初めて登場して以来、この20歳の日本人は、あっという間にアジアのワイン市場に最も影響を及ぼす人物になった。 東京のワインの小売店では、毎週出る彼の評価をチェックして、売り上げや仕入れに生かしている。 台湾や中国の都市部のような新興マーケットでは、彼の薦めに影響を受けて、新しいワイン消費層が誕生している。 神咲雫が、姉と弟の2人組の作者による『神の雫』というマンガの主人公であることは、大した問題ではない。 アジアの読者は彼の言葉に聞き惚れる。 イタリアでこのマンガの影響に最初に気がついたのは、マルケのワインメーカー、ウマニ・ロンキだった。 このバーチャルソムリエが評価を下したら、モンテプルチャーノ・ダブルッツォの売り上げが跳ね上がったのだ。 週刊『モーニング』に連載されている「神の雫」で取り上げられるのは主にフランスワインだが、それらは文字通り、売り上げに影響する。 この現象はニューヨークタイムズでも取り上げられ、「作者の姉弟は今や有名人」と紹介された。 |
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2011年7月11日月曜日
ズッカ・イン・ガッレリーア
今日はミラノのカフェの話。
『ヴィエ・デル・グスト』の解説です。
ミラノのシンボル的有名カフェ、ズッカ。
ガレリアの入り口にある老舗です。
店のwebページはこちら。
この店の名物は、ビターのカンパリとズッカ。
なぜ名物なのか、知ってますか?
実はどちらも、この店の歴代オーナーが造っていたお酒なんですねえ。
そもそもこのカフェのルーツは、1867年にできたカンパーリという店。
オープンしたのは、ガレリアがオープンした日と一緒です。
創業者は、カンパリの発明者、ガスパレ・カンパーリ。
そして、1915年にその向かいに出来たカンパリーノという店が、現在のズッカ。
当時のミラノ風リバティースタイルの内装は、現在もそのままです。
ズッカに行ったら、ぜひ、リバティースタイルのモザイクと、客のいるフロアより一段高く作られたカウンターを鑑賞してみてください。
こんな雰囲気。
この壁はモザイク。
天井の照明も有名職人の手になるもの。
カウンターはこの高さ。
1919年に、エットーレ・ズッカがカンパーリとカンパリーノを150万リラで買い取ります。
そして店名は、ズッカ・イン・ガッレリーアに変わりました。
エットーレ・ズッカは、ルバーブ(カボチャじゃない!)のビター“ズッカ”を発明して財をなした人。
1928年、元のカンパーリは所有者がモッタに変わり、現在は系列のアウトグリルというイタリアベースの多国籍企業のチェーン店になっています。
左がズッカ、右がアウトグリル。
ズッカ・イン・ガッレリーア(元のカンパリーノ)の方は、1960年代に、実業家のグリエルモ・ミアーニの手に渡ります。
一時は店名もカフェ・ミアーニになりましたが、現在はズッカ・イン・ガッレリーアに戻っています。
そして現在の経営者は、グリエルモの娘テレーザのご主人、オルランド・キアーリ氏、76歳。
↓現在のオーナー、オルランド・キアーリ氏
『ヴィエ・デル・グスト』の解説です。
ミラノのシンボル的有名カフェ、ズッカ。
ガレリアの入り口にある老舗です。
店のwebページはこちら。
この店の名物は、ビターのカンパリとズッカ。
なぜ名物なのか、知ってますか?
実はどちらも、この店の歴代オーナーが造っていたお酒なんですねえ。
そもそもこのカフェのルーツは、1867年にできたカンパーリという店。
オープンしたのは、ガレリアがオープンした日と一緒です。
創業者は、カンパリの発明者、ガスパレ・カンパーリ。
そして、1915年にその向かいに出来たカンパリーノという店が、現在のズッカ。
当時のミラノ風リバティースタイルの内装は、現在もそのままです。
ズッカに行ったら、ぜひ、リバティースタイルのモザイクと、客のいるフロアより一段高く作られたカウンターを鑑賞してみてください。
こんな雰囲気。
この壁はモザイク。
天井の照明も有名職人の手になるもの。
カウンターはこの高さ。
1919年に、エットーレ・ズッカがカンパーリとカンパリーノを150万リラで買い取ります。
そして店名は、ズッカ・イン・ガッレリーアに変わりました。
エットーレ・ズッカは、ルバーブ(カボチャじゃない!)のビター“ズッカ”を発明して財をなした人。
1928年、元のカンパーリは所有者がモッタに変わり、現在は系列のアウトグリルというイタリアベースの多国籍企業のチェーン店になっています。
左がズッカ、右がアウトグリル。
ズッカ・イン・ガッレリーア(元のカンパリーノ)の方は、1960年代に、実業家のグリエルモ・ミアーニの手に渡ります。
一時は店名もカフェ・ミアーニになりましたが、現在はズッカ・イン・ガッレリーアに戻っています。
そして現在の経営者は、グリエルモの娘テレーザのご主人、オルランド・キアーリ氏、76歳。
↓現在のオーナー、オルランド・キアーリ氏
2011年7月8日金曜日
ミネストラ
今日はイタリア料理史の話。
『ヴィエ・デル・グスト』の、「ピエモンテの日曜のプランゾ」という記事の中に、こんな一説がありました。
この記事によると、第二次大戦後から1970年代まで、ピエモンテでは、普段の食事は一皿だけで、肉とドルチェを食べるのは日曜だけ、という食生活が一般的だったそうです。
もしプリーモ・ピアットだけの食事だったのなら、確かに、「最初の皿」という呼び方は変。
イタリアで最初に、地方料理をイタリア料理という概念で一つにまとめた本、ペッレグリーノ・アルトゥージの『La scienza in cucina e l'arte di mangiare bene』(1891)でも確かに、「プリーモ・ピアット」という分類はなく、代わりに「ミネストラ」という章があって、“ミネストラ・イン・ブロード”と“ミネストラ・アッシュッタ”に分かれています。
そして章の序文は
「かつてはミネストラこそが人間の糧と言われたものだが、近頃の医者は、ミネストラでお腹を一杯にせずに、肉類も食べるように、と言う」
という話で始まっています。
それにしても、「ミネストラ・アッシュッタminestra asciutta」とは、よく考えてみると、不思議なネーミングだと思いませんか。
ミネストラといえば、普通、スープのことですよね。
でも、アッシュッタとは、「乾いた」という意味。
「乾いたスープ」?
こちらのwebページには、アルトゥージが分類した“ミネストラ・イン・ブロード”と、“ミネストラ・アッシュッタ”の一覧があります。
これを見ると、ミネストラ・アッシュッタの中に、スパゲッティやリゾットがありますねえ。
大雑把に分けると、アッシュッタはフォークで食べて、イン・ブロードはスプーンで食べる料理です。
さらにアルトゥージは、ミネストラはでんぷん質、とも言っています。
つまり、さらっとした野菜スープのようなものと言うよりは、パスタや豆が主役の、腹もちのよい料理だったわけですね。
つまり、ミネストラとは、単なるスープではなく、パスタやスープなど、現在で言うプリーモ・ピアット全般のことだった、と考えれば理解できます。
1970年代以降食生活が豊かになって、ミネストラの後に肉や魚料理を食べるようになったことによって、プリーモ・ピアット、セコンド・ピアットと呼ぶ習慣が定着した訳ですね。
プリーモ・ピアットという呼び方が広まってから、まだ50年も経っていないんですねえ。
ちなみに、ミネストラminestraの語源は、ミネストラーレminestrareという動詞です。
これには、「取り分ける、サーブする」という意味があります。
食事の最初に、家長が、料理の入った鍋から一人一人に料理をよそう習慣があったことから生まれた言葉なんだそうです。
↓アルトゥージが“ミネストラ・イン・ブロード”に分類した料理、ロマーニャ風カッペッレッティCappelletti all'uso di Romagna。
↓今年はアルトゥージの没後100年にあたるので、イベントも行われたようです。
下の動画はアルトゥージの功績をまとめたもの(英語の字幕付き)。
内容は、以前このプログで紹介したこととほぼ同じです(こちら)。
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関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』2009年1月号
“ピエモンテの日曜のプランゾ”の解説は、「総合解説」'08&'09年1月号に載っています。
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『ヴィエ・デル・グスト』の、「ピエモンテの日曜のプランゾ」という記事の中に、こんな一説がありました。
プリーモ・ピアットという呼び方は、1970年代以降に広まった。 それ以前は、主に“ミネストラ”と呼んでいて、ミネストラ・アッシュッタと、ミネストラ・イン・ブロードに分かれていた。 |
この記事によると、第二次大戦後から1970年代まで、ピエモンテでは、普段の食事は一皿だけで、肉とドルチェを食べるのは日曜だけ、という食生活が一般的だったそうです。
もしプリーモ・ピアットだけの食事だったのなら、確かに、「最初の皿」という呼び方は変。
イタリアで最初に、地方料理をイタリア料理という概念で一つにまとめた本、ペッレグリーノ・アルトゥージの『La scienza in cucina e l'arte di mangiare bene』(1891)でも確かに、「プリーモ・ピアット」という分類はなく、代わりに「ミネストラ」という章があって、“ミネストラ・イン・ブロード”と“ミネストラ・アッシュッタ”に分かれています。
そして章の序文は
「かつてはミネストラこそが人間の糧と言われたものだが、近頃の医者は、ミネストラでお腹を一杯にせずに、肉類も食べるように、と言う」
という話で始まっています。
それにしても、「ミネストラ・アッシュッタminestra asciutta」とは、よく考えてみると、不思議なネーミングだと思いませんか。
ミネストラといえば、普通、スープのことですよね。
でも、アッシュッタとは、「乾いた」という意味。
「乾いたスープ」?
こちらのwebページには、アルトゥージが分類した“ミネストラ・イン・ブロード”と、“ミネストラ・アッシュッタ”の一覧があります。
これを見ると、ミネストラ・アッシュッタの中に、スパゲッティやリゾットがありますねえ。
大雑把に分けると、アッシュッタはフォークで食べて、イン・ブロードはスプーンで食べる料理です。
さらにアルトゥージは、ミネストラはでんぷん質、とも言っています。
つまり、さらっとした野菜スープのようなものと言うよりは、パスタや豆が主役の、腹もちのよい料理だったわけですね。
つまり、ミネストラとは、単なるスープではなく、パスタやスープなど、現在で言うプリーモ・ピアット全般のことだった、と考えれば理解できます。
1970年代以降食生活が豊かになって、ミネストラの後に肉や魚料理を食べるようになったことによって、プリーモ・ピアット、セコンド・ピアットと呼ぶ習慣が定着した訳ですね。
プリーモ・ピアットという呼び方が広まってから、まだ50年も経っていないんですねえ。
ちなみに、ミネストラminestraの語源は、ミネストラーレminestrareという動詞です。
これには、「取り分ける、サーブする」という意味があります。
食事の最初に、家長が、料理の入った鍋から一人一人に料理をよそう習慣があったことから生まれた言葉なんだそうです。
↓アルトゥージが“ミネストラ・イン・ブロード”に分類した料理、ロマーニャ風カッペッレッティCappelletti all'uso di Romagna。
↓今年はアルトゥージの没後100年にあたるので、イベントも行われたようです。
下の動画はアルトゥージの功績をまとめたもの(英語の字幕付き)。
内容は、以前このプログで紹介したこととほぼ同じです(こちら)。
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関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』2009年1月号
“ピエモンテの日曜のプランゾ”の解説は、「総合解説」'08&'09年1月号に載っています。
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2011年7月4日月曜日
パンとジンクス
今日はパンと迷信の話。
『ヴィエ・デル・グスト』の解説です。
まずは、イタリア各地のパネッテリーアpanetteriaの写真をどうぞ。
トリノ
ヴェネチア
ピサ
ナポリ
『ヴィエ・デル・グスト』の「パンとキリスト教」の記事は、面白い話で始まります。
「聖書には、人はパンのみにて生くるにあらず、と書かれているが、イタリアでは人はパンなしには生きていけない」
イタリア人は、パンがなくてもパスタがあれば生きていけるのかと思ったら、違うんですねえ。
「イタリア人にとってパンは基本の食べ物である」とも言っています。
キリスト教では、「パンはキリストの体」とされていることはご存知の通り。
そのせいかどうか、イタリアには、パンにまつわる迷信があれこれあります。
それ中からいくつか紹介すると・・・、
例えば、こちらのwebページでは、
■生地をこねている時に水を飲むと体が冷えて生地も冷え、発酵がうまくいかなくなる。
■食事の際に食べかけたパンは、ひとかけらも残さず全て食べ終えなくてはならない。
さもないと残したかけらの数と同じ年の間、運が下がる。
■床にパンのかけらが落ちたらすぐに拾って食べないとよくないことが起きる。
どうしても食べれないときは、キスをしてから捨てる。
■人を食事に招いた時、最初に席についてみんなのためにパンを切り分けると長生きする。
■丸ごとのパンをテーブルに出したら、裏返して置いてはいけない。
パンは神の恩寵であり、家族を支える元だから、常に敬って美しい姿に保つ必要があるから。
こちらは、もう少し宗教色が濃いジンクス。
■キリスト教徒にとってパンはキリストの体だから、パンを捨てることは神を冒涜すること。
■大型の丸パンの表面に穴が開いていたら死の前兆。
■クリスマスの日のパンは決して硬くならなず、残ったパンは多くの病気を治す。
■パンくずを無駄にする子供には、「パンを無駄にする子は地獄に送られて、火がついた指でパンくずを探すことになるんだよ」と言って聞かせる。
■パンをテーブルに裏返して置くとよくないことが起きる。
裏返してしまった時は守護聖人の聖ブリージダに祈る。
パンを裏返すな、というのは広く信じられているジンクス。
裏返して置くと起こる災いの種類は様々で、一家の大黒柱が病気になる、という不吉なものまであります。
↓おまけの動画。
「汚れなき悪戯」。
古いスペイン映画ですが、パンとキリスト教と奇跡が凝縮された作品です。
イタリアで大ヒットして、イタリア版のリメイクも造られました。
修道院で育てられた5歳の孤独な男の子。
「屋根裏部屋には大男がいて、お前をさらってしまうから絶対に行ってはいけないぞ」と言われて逆に行ってみたくなり、そこで大男を見つけます。
実際にはキリストの像だったのですが、大男がお腹が減っているのかも、と思った男の子は、こっそりパンを届けます。
すると・・・。
イタリア語版でどうぞ。
この先は、こちらとこちら。
最後はあまりにも突然な「フランダースの犬」展開。
“彼”に望みを聞かれて、「ママに会いたい」と答える男の子。
そしてあっと言う間に望みが聞き入れられて・・・。
男の子が可愛いですねえ。
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関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』2009年1月号
「パンとキリスト教」の解説は、「総合解説」'08&'09年1月号に載っています。
[creapasso.comへ戻る]
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『ヴィエ・デル・グスト』の解説です。
まずは、イタリア各地のパネッテリーアpanetteriaの写真をどうぞ。
トリノ
ヴェネチア
ピサ
ナポリ
『ヴィエ・デル・グスト』の「パンとキリスト教」の記事は、面白い話で始まります。
「聖書には、人はパンのみにて生くるにあらず、と書かれているが、イタリアでは人はパンなしには生きていけない」
イタリア人は、パンがなくてもパスタがあれば生きていけるのかと思ったら、違うんですねえ。
「イタリア人にとってパンは基本の食べ物である」とも言っています。
キリスト教では、「パンはキリストの体」とされていることはご存知の通り。
そのせいかどうか、イタリアには、パンにまつわる迷信があれこれあります。
それ中からいくつか紹介すると・・・、
例えば、こちらのwebページでは、
■生地をこねている時に水を飲むと体が冷えて生地も冷え、発酵がうまくいかなくなる。
■食事の際に食べかけたパンは、ひとかけらも残さず全て食べ終えなくてはならない。
さもないと残したかけらの数と同じ年の間、運が下がる。
■床にパンのかけらが落ちたらすぐに拾って食べないとよくないことが起きる。
どうしても食べれないときは、キスをしてから捨てる。
■人を食事に招いた時、最初に席についてみんなのためにパンを切り分けると長生きする。
■丸ごとのパンをテーブルに出したら、裏返して置いてはいけない。
パンは神の恩寵であり、家族を支える元だから、常に敬って美しい姿に保つ必要があるから。
こちらは、もう少し宗教色が濃いジンクス。
■キリスト教徒にとってパンはキリストの体だから、パンを捨てることは神を冒涜すること。
■大型の丸パンの表面に穴が開いていたら死の前兆。
■クリスマスの日のパンは決して硬くならなず、残ったパンは多くの病気を治す。
■パンくずを無駄にする子供には、「パンを無駄にする子は地獄に送られて、火がついた指でパンくずを探すことになるんだよ」と言って聞かせる。
■パンをテーブルに裏返して置くとよくないことが起きる。
裏返してしまった時は守護聖人の聖ブリージダに祈る。
パンを裏返すな、というのは広く信じられているジンクス。
裏返して置くと起こる災いの種類は様々で、一家の大黒柱が病気になる、という不吉なものまであります。
↓おまけの動画。
「汚れなき悪戯」。
古いスペイン映画ですが、パンとキリスト教と奇跡が凝縮された作品です。
イタリアで大ヒットして、イタリア版のリメイクも造られました。
修道院で育てられた5歳の孤独な男の子。
「屋根裏部屋には大男がいて、お前をさらってしまうから絶対に行ってはいけないぞ」と言われて逆に行ってみたくなり、そこで大男を見つけます。
実際にはキリストの像だったのですが、大男がお腹が減っているのかも、と思った男の子は、こっそりパンを届けます。
すると・・・。
イタリア語版でどうぞ。
この先は、こちらとこちら。
最後はあまりにも突然な「フランダースの犬」展開。
“彼”に望みを聞かれて、「ママに会いたい」と答える男の子。
そしてあっと言う間に望みが聞き入れられて・・・。
男の子が可愛いですねえ。
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関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』2009年1月号
「パンとキリスト教」の解説は、「総合解説」'08&'09年1月号に載っています。
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