今日は紫芋の話。
写真は、『ア・ターヴォラ』で、シェフのダニーロ・アンジェ氏が披露していた紫芋のニョッキです。
パッパ・アル・ポモドーロをミキサーにかけて皿に敷き、その上に紫芋のニョッキを盛り付けて、グラナ・パダーノのチャルダを添えています。
赤みのあるオレンジ色と紫という、大胆な色の組み合わせがインパクト大。
シェフのwebページは(こちら)。
こちらは別の人の一品。
紫芋のニョッキと、セージとくるみ風味のパルミジャーノのフォンドゥータの組み合わせ。
ニョッキとチーズフォンデューという、イタリアならではの王道の組み合わせも、紫色のおかげてエキゾチックな一品に。
紫芋は、イタリア語ではpatate viola(パターテ・ヴィオーラ)。
最近では、ヴィトロットvitelotte(イタリア語ではヴィテロッテ?)という品種が、グランシェフの料理などに使われるようになってきました。
これはペルーあたりの南米原産の古い品種で、主にフランスで栽培されています。
vitelotte
皮は黒いので、イタリアでは、別名パタータ・ネーロpatata nero。
ゆでるとあざやかな青紫色になります。
ゆでたvitelotte。
味は栗に似ているのだとか。
↓ヴィトロットのPV
↓ヴィトロットのサラダ
そう言えば、じゃがいもはナス科の植物でしたね。
そう考えれば、紫芋のナス紺のような色も不思議じゃない。
ナスの皮、紫芋、ぶどう、紫キャベツなどの紫色には、アントシアニンという色素が含まれています。
これは抗酸化作用のある色素。
ブルーベリーにはこれが大量に含まれていて、健康のために食べている人も多いのではないでしょうか。
実は、紫芋はブルーベリーより安価にアントシアニンをとることが出来る食品として、専門家の間で注目されているそうです。
しかも、ヒト大腸癌細胞増殖を阻止するタイプのアントシアニンが含まれているそうで、癌予防などの分野でも注目されています。
カンザス大学では、アントシアニンの含有量を増やした紫芋を研究しているそうで、そのうち新種の紫芋が出回るかもしれませんね。
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関連誌;『ア・ターヴォラ』2008年2月号
“紫芋のニョッキ”を含むダニーロ・アンジェ氏のリチェッタは、「総合解説」'08&'09年2月号に載っています。
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