2026年9月25日金曜日

バカンス地にはイタリア中の庶民が集まる地と世界中のVIPに人気の高級リゾート地がある。二つはまったく別世界。でも行って初めて気づく。

有名トラットリア巡りをしながらのイタリアグルメ旅、プーリアの次は、マルケです。
そして料理はマルケの名物料理、ブロデット。ズッパ・ディ・ペッシェです。
店は、Fanoのその名もAl Mare。

マルケの地理。


マルケの料理


マルケは、東はアドリア海、南隣はアブルッツォ州。中央は丘陵地帯、その西はウンブリア・アペニン山脈。海、丘、山というなかなかダイナミックな地形。海沿いの地方の中央には州都アンコーナがあり、北部は都会で、もっと南の沿岸部の漁村地区とに分かれています。私の初マルケは夏のバカンスの真っ最中の時期のアンコーナでした。

コーネロ。ビーチの美しさでも知られるマルケのバカンスの町。


街中、すごい人出でびっくりしました。それまで南イタリアと言えば、カプリやアマルフィといった世界中から観光客が押し寄せる高級リゾート地のイメージしかありませんでしたが、マルケは、庶民のためのバカンス地。外国人観光客は一人も見かけませんでした。というか、イタリア中の庶民が集まってきたのかと思うくらいの賑わいでした。夏のバカンスの時期、都会はガラガラになりますが、みんなマルケみたいな庶民のためのバカンス地に行ってたのですね。

アマルフィ、もちろんイタリアを代表する高級リゾート


マルケのビーチリゾート


私はバカンスではなく、仕事でこの街に滞在しました。マルケには大企業のオフィスもたくさんあったのです。

マルケの料理




仕事柄イタリアの食文化についてはすっかり耳年増になっていた私は、マルケのブロデットはすごく美味しいという話を何度も聞いていて、ブロデットと聞いただけでよだれが出るくらいで、これは現地で食べたい、と強く思っていました。

ブロデット


マルケにオフィスがある大企業は、さすがに都会にありました。なので冷静に考えれば、ブロデットは都会よりはビーチに近い漁師の村で食べるのが美味しい、と分かりそうなもの。
当時の情報で、ブロデットが美味しい店、というのは、比較的簡単に見つかりました。
でも、そこはど田舎、というか、国際的な観光地しか知らない都会っ子が何の覚悟もなしに足を踏み入れていい場所じゃなかった。これが初めての南イタリアの美味しいもの巡りの旅でした。というか、当時の私は、マルケが南イタリアだとは露ほども考えてませんでした。日本の都会が、世界的に見ると外国人の観光客に取って超快適な地だということにも気がついていませんでした。つまりほぼ何も知らない井の中の蛙状態だったのに、行く気だけは旺盛だったのでした。
ブロデットをマルケで食べようと思ってる人に、そこは田舎ですよ、イタリアの田舎は、ミラノやローマとは別世界ですよ、と言うことだけは伝えておきたいのですが、慣れると、これがまた、楽しいし美味しい。もうやめられなくなります。

ファーノのアル・マーレ



このブログは(CIR)2024年1月号の料理、“ブロデット”の解説です。日本語のリェッタと写真はP.6
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