プーリアのワイン。
プーリアのロゼワイン。
ひと昔前に、プーリアのロゼがブームになりました。
私がプーリアを訪れたのは、ちょうどこの頃。
普段日本のレストランでロゼワインなんて頼んだこともなかったのに、プーリアでロゼワインを飲んで、その美味しさにすっかりはまり、気づいたら、プーリア以外の場所でもロゼワインを飲むようになってました。
プーリアはイタリアのモダンなロゼの発祥地です。正確にはプーリアのサレント地方で生まれました。
サレント。
ロゼワインの色は、黒ぶどうの皮をモストに短期間浸漬することによって生まれます。浸漬時間は一般的には6~12時間ですが、2日間漬けることもあります。この作業によって色だけでなく、タンニンなどのポリフェノール成分もワインに加わります。その結果、白ワインのようにフレッシュでかつコクもあるワインができ上ります。ロゼは料理との組み合わせの幅も広く、特に夏の料理によく合います。
ロゼワイン。
プーリアのロゼワイン造りはギリシャ人によって始まりました。彼らは袋にぶどうを入れて潰し、“ラクリマツィオ―ネ(涙分泌)”と呼ばれる方法でモストと絞り粕を分離させました。
ロゼワインのブームはフランスから始まり、肉向きでも魚向きでもなく、なんにでも合うワインとして飲まれています。ロゼはフレッシュで飲みやすく、アルコール度の低いワインというイメージがありますが、これは主にアメリカや北ヨーロッパの市場の要求に応えるために作り出されたイメージ。一方、イタリア人がロゼに抱くのは、海辺のテラスで飲むアペリティーヴォというイメージでした。以前はロゼを勧めても見向きもされなかったのが、今ではロゼの品質に関心を持ち、赤に匹敵する組織があると考える人も増えています。
プーリアのロゼは酸味を考慮して作られているので、トマトがベースの料理によく合います。フリットにも合います。上質のランブルスコのように油を落とす効果もあるのです。
プーリアにはサレント・ロザートという、サレント半島の南側で生産されているロゼワインがある。レッチェ県を中心に様々なタイプが造られている。特徴は豊かな香りと味。
サレント半島は黒ぶどうのネグロアマーロの栽培が盛んで、様々な赤とロゼワインが造られている。
サレント半島の主要都市、レッチェ。美しさも美味しいものもある素晴らしい街。
プーリアのロゼの話、次回に続きます。
今日の話は(CIR2023年7月号)の記事、“プーリアのグルメガイド”のビジュアル解説です。記事の日本語訳と写真はP.16~。
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