2024年12月18日水曜日

イタリア料理の本にイタリア風カツサンドが登場する時代。実際はかなりイタリア風でした。

今日のお題は、今月の“スクオラ・ディ・クチーナ”から、カツサンドkatsu sandoです。
ここまではっきりカツサンドと言ってるリチェッタは、初めて見ました。
カツサンド。サンドイッチじゃなくてサンドsando。これだけ外国人観光客が増えれば、見つかるのも時間の問題ですが、イタリアの場合、やはりかなりイタリア風なアレンジを加えます。
そもそも(CIR)のリチェッタは鶏肉のコトレッタです。しかもトマトにバルサミコ酢にアーモンドと、とんかつソースじゃなくてイタリア人にはお馴染みの食材のソースをかけます。イタリア風カツサンドという発想は面白いです。

カツサンド。サボイキャベツとコトレッタにとんかつソースをかけます。

上質の肉は分厚いのに限る。昔はコトレッタ・ミラネーゼ用の上質の子牛肉を叩いてゾウの耳のように薄くすることにグランシェフたちが大反対してました。この分厚いのに庶民的な肉は、衣をつけたステーキと呼ばれています。どんな庶民的な料理でも、洗練された上品な料理にしてしまう発想は、イタリアならではのもの。

コトレッタ・アッラ・ミラネーゼ

コトレッタの日本語はkatsuだとイタリア人も学んだようです。でも、キャベツの代わりにサボイキャベツを使う発想はなかったなあ。ちなみに(CIR)のリチェッタではチコーリア・ミラノという野菜を使っています。

かつサンドの肉は時には牛肉だけど、コトレッタ・ミラネーゼは子牛肉。

チコーリア・ディ・ミラノ

普通にキャベツを使えばいいのに、と思いそうですが、北イタリアではキャベツに対してはかなりマイナスなイメージが広まっていて、あの香りは戦後の食糧難の時代を思い出させる、なんて意見もあります。

さすがにとんかつソースは純粋なイタリア製。トマト、アーモンド、バルサミコ酢がベース。とんかつじゃなくても美味しそう。

イタリア風カツサンドも食べてみたい。

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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
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