2024年11月15日金曜日

古代小麦の対極にあるのは、収穫量が多くて機械化に適した、たっぷりの肥料や殺虫剤を必要とする小麦。

今月の(CIR)のリチェッタ、ブリーモの1品目は、“パプリカとサルシッチャのソースのファッロのタリオリーニ”
パスタの原料は、軟質小麦粉か硬質小麦粉、最近では、ファッロの粉というパスタも増えています。

ファッロは古代小麦の一種。
剝きにくい薄皮で覆われています。
ファッロには3種類あります。

古代小麦は、農業の未来が生まれる、とも言われる忘れ去られた小麦。
1世紀前まで栽培されていた小麦品種は400以上ありましたが、今は知られているのはわずか10品種以下。
生き残った主な小麦は、ジェンティル・ロッソ、セナトーレ・カッぺリ、ピッコロ・ファッロ、ファッロ・スベルタなどです。
これらはどれも収穫量が多くて、機械化に適した、たっぷりの肥料や殺虫剤を必要とする品種を作りだそうとした40年代の緑の革命の前に生まれたもの。
古代小麦は、自然と植物を敬い、オリジナルの姿を残し、抗酸化物質、たんぱく質、ミネラルが豊富で、グルテンはあまり強くない小麦。地中海の食生活の基本となる食材です。


ファッロは軟質小麦の先祖と言われています。人間か利用した最初の穀物の一つと考えられています。エトルリア人やローマ人の食生活を支えていました。痩せた石が多い土地でも育ち、冬の寒さや夏の暑さにも耐える丈夫さがありました。さらにそのせいで肥料や殺虫剤を必要としませんでした。

ファッロの中でも、ウンブリア州ペルージャ県のモンテレオーネ・ディ・スポレートで栽培されるファッロは最上質とされています。
モンテレオーネ・ディ・スポレートのファッロ


ファッロは小麦のように調理しますが、水に12時間浸してから、40分程度煮ます。サラダや魚料理の付け合わせにしました。



ファッロと野菜のサラダ。ファッロのサラダは夏に最適なサラダ。

次回は軟質小麦と硬質小麦の話。

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