2024年10月16日水曜日

アメリカでの販売を見越して英語の名前になったファイブ・ローゼスは、イタリアのロゼワンの代名詞。


サレントのロゼの話、続けます。
イタリアで最初のビン入りロゼ、レオーネ・デ・カストリスのファイブ・ローゼス。前回はビン入りロゼの歴史的な意味を解説しました。第2次世界大戦と南北の分断から生まれたこのワインは、イタリアのロゼワインの代名詞になるほど有名になりました。
でも、冷静に考えてみると、このワインの名前は英語です。5つのバラという意味ですが、イタリア語ならチンクエ・ロ―ゼあたりでしょうか。英語になったのはデ・カストリス家では何代にもわたって5人の息子がいたことから、こう呼ばれていたそうです。ローゼはもちろんロゼにかけてます。
ぶっちゃけると、このワインを見出してアメリカに輸入したアメリカ人将校が、アメリカでの流通を見込んで英語の名前を希望したんだそうです。

最初は14%あったアルコール度は、現在12.5%。ぶどうはネグロ・アマーロとマルヴァジア・ネラ。誕生50周年の1993年のビンテ―ジからは、もっと組織のあるファイブ・ローゼス・アンニヴェルサーリオの生産も始めています。

逸話と物語に満ちたこのワインは、ガンベロ・ロッソの2013のオスカー受賞。

ワインの格付けガイドブック『ガンベロ・ロッソ』
2023年のプーリアのワインの中ではファイブ・ローゼス・アニヴェルサーリオ2021が2位。プーリアの15€以下のトレ・ピッキエーリは9種類も選ばれています。
1位になったのは、ススマニエッロです。(CIR5月号“ロザーティ・デル・サレント”)の記事の中にも、出てきたので覚えていました。プーリアのロゼの変化の可能性を表したワインだそうです。記事の中でススマニエッロと組み合わせている料理は、メカジキとナスのポルペッテ、ドライトマトとケッパーのソース(リチェッタはP.48)。複雑な味の各種の食材とも組み合わせることができるワイン。

ジョルジョーネのプーリア風なすのポルペッテ


サレント地方以外でも様々なロゼワインが造られています。プーリアなら、世界遺産のミステリアスなお城でも知られるカステル・デル・モンテ。あのお城の中でワインのテイスティングするなんて最高。

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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
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