イタリアの70年代は、トラットリアで上質の料理を味わうという最初の兆候が表れた時期。
やがて、登場するのは、ブルーノ・ムナーリというデザイナーです。
彼は工芸品としての芸術や洗練された料理を提唱したのです。
ブルーノ・ムナーリをイタリアン・デザインの巨匠と呼ぶ人もいます。
彼が提唱したものの一つが“工芸品としての芸術”。
多才な人で様々な分野に影響を及ぼし、新進気鋭な思想の持主でした。技術の大衆化こそ素晴らしい未来だと信じていたようですが、その思想はかなり難しくてとっつきにくい。
でも、彼の思想は国中に強く影響を及ばし、広まっていきました。トラットリアで毎日食事をする人たちが彼の考えをどれほど理解するかは疑問ですが、かなり明確なのが、50年代の料理が過去のものになっていった、ということ。
このような天才の出現は、イタリアの大衆の食文化にも影響を及ぼしました。
そしていよいよ、料理の世界にも天才が登場しました。彼はヌーヴェル・キュイジーヌをイタリア中に知らしめます。
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