2024年6月26日水曜日

“スパゲッティ・アル・ラグー”のような“ミス”が許せないイタリア人も、筋付きか筋なしかで迷う。

今日のお題は“パスタ・リッシャかリガータか”です。
「筋付きか筋なしか」、これはなかなか難しい問題だそうです。
(CIR3月号、P.22~)
でも、この記事で一番面白かったのは、「スパゲッティ・アル・ラグーのようなミス」という一文。スパゲッティ・アル・ラグーはミートソースのスパゲッティということ。つまり、
ミートソースをスパゲッティにかけるのは、イタリア人にとっては“間違い”なのです。で、外国人を馬鹿にするときの常套句が、スパゲッティにミートソースをかけるwww、となるわけです。これはスパゲッティにミートソースをかけることのどこが間違ってるか分からない人には、かなり深い謎。

スパゲティ・ボロニェーゼは存在しないと訴えるボローニャ市長。

それじゃあ、と意地になってボローニャ風ラグーのタリアテッレを作ってみようとする非イタリア人。でも、見てるとすぐに分かります。これは無理。ラグーを作るだけでもくたくたなのに、さらにパスタまで手打ちするんだから。

スパゲッティ・ボロニェーゼの間違いを超上から目線で外国人に説明するイタリア人。

つまり、世界はパスタの食べ方を知ってるイタリア人と、知らない外国人の2つに分かれるというのがイタリア人の感覚。
でも、パスタについて、イタリアに広まっている誤った考えもあるそうです。それは、“パスタ・セッカの最高のものはカンパーニアだけで造られている”、というもの。
これは、スパゲッティの故郷はナポリで、ブルボン家のナポリ王国時代に生まれて、比較的値段の安かった小麦を材料に、飢えた庶民のための食べ物として作りだされ、ダイスが発明されてパスタ・ルンガの大量生産が可能になり、さらに流通に適したパッケージも考え出されて広く流通するようになったというその歴史を熟知しているイタリア人ならではの固定概念。オーストリア皇帝のフェルディナンド1世や、神聖ローマ皇帝フェルディナンド2世もパスタが好物、という誰得な専門知識まで広まり、スパゲッティはインターナショナルな食べ物になりました。

ラグーをスパゲッティにかけるだけでこんだけ大騒ぎするんだから、パスタに筋があるかないかは大問題。

なんだかおもしろくなってきた。この話、次回に続きます。

=====================================
(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。料理雑誌も販売しています。

現在、2021年の号を販売中です。それ以前の号と、旧総合解説はシステムの変更のため販売を終了しました。
現在販売している(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)バックナンバーは、2021年1~12月号です。
定期購読は2021年の号からできます。
古い雑誌や本は在庫を探しますのでご相談ください。
本以外のお問い合わせもお気軽にどうぞ。

ご注文の場合は、こちらのフォームからお願いします。
本や(CIR)の購入方法

お問い合わせはこちらからどうぞ。

(下記のリンクがクリックできない時は左クリックして表示されたurlをクリックしてください)
=====================================
クレアパッソのブログは下記の3種類あります。

[creapasso.comへ戻る(hpはシステムのトラブルで長期間更新していません、あしからず)最新情報はすべてブログでお知らせします]

====================================

0 件のコメント:

コメントを投稿