2024年5月1日水曜日

コウイカは墨だけじゃなく、ラッテ(卵)もある。

コウイカの卵について、全然知らなかったのですが、調べていくうちに、とても興味深いものだということが分かってきました。コウイカseppiaはアドリア海の産物でベネチアの名物。
という訳で、ベネチア料理のお薦め本、『クチーナ・ディ・ベネチア・エ・ラグーナ
を見てみました。すると、セッピア(コウイカ)のリチェッタは、“イカ墨のリゾット”、“セッピアのラッテ”、“セッピア・アル・ネロ”の3品のリチェッタがありました。
この中で、“セッピアのラッテlatte di seppia”というのが、どう考えても一番不思議。コウイカのミルク?
リチェッタの解説には、「“latte di seppia”はベネチアのチケッティの中でも特にスぺシャルで、人気の1品」、とあります。市場で売られている姿はよく見かけられる。白くて滴形をしたこれは、コウイカの腺で、産卵期になると発達する、とあります。
これをゆでたり揚げたりして食べます。マイルドで、ゆで卵の白身のような味がするそうです。
コウイカは、乱獲や海洋汚染の影響で数が減っていて、稚魚を放流して保護しているそうですが、それを知っていても一度は食べてみたい、と思ってしまいます・・・。

ベネチアのリアルトの魚市場。
防犯カメラの画像を調べる鑑識にでもなった気分で目をこらして見ていましたが、残念ながら魚が多すぎて見つからず・・・。コウイカは1年しか生きず、産卵の時期に当たらないと卵は簡単には見つからないか・・・。

リアルトの卸業者の一日

 市場でコウイカを売る人たちは墨まみれ。

コウイカを捌く。墨と卵、リバーの取り方。

という訳で、コウイカからはイカ墨nero di seppia とコライユlatti di seppiaという宝が採れるのでした。

latti di seppiaのリチェッタは、
4人分
コウイカの卵・・400g
玉ねぎ・・小1個
にんじん・・1/2本
セロリ・・1/2本
ローリエ・・数枚
EVオリーブオイル・・大さじ6
イタリアンパセリ
粗塩・・大さじ1/2
塩、こしょう

・鍋に全部の野菜とローリエを入れ、粗塩を加えて沸騰させる。よく洗ったコウイカの卵を入れて15~20分ゆでる。
・網じゃくしで取り出し、オイル、塩、こしょう、イタリアンパセリのみじん切りで調味する。

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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
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