2024年2月2日金曜日

弱火でことこと煮るオノマトペのナポリ版は、ピッパーレ。ラグー・ナポレターノの火加減です。トマトソースと乾麺を美味しく食べることに特化してます。ちなみにラグー・ボロニェーゼはリッチな卵入り生麺をおいしくいただくためのソース。

今日のお題は今月のパスタです。(CIR11月号)の《スーゴと肉料理P.26》記事の解説就です。
“doppio impiego/ドッピオ・インピエゴ”と呼ぶ、一度にパスタ用ソースと肉料理ができる料理です。
その代表は、ラグー・ナポレターノ。
挽肉を使うエミリア地方のラグーではなく、塊肉を使う料理。
トマトのパッサータの中に塊肉の味と汁気を全部取り出してパッサータを一段と美味しくするテクニック。さすがはナポリ。トマトを美味しくいただくことに関しては、世界一こだわってます。ラグーにチョコレートを加えるのも、ダッテリーニのパッサータのためです。

ラグー・ナポレターノ


ラグー・ナポレターノを作る時は、パッサータをとろ火で煮込む時に発する音を取って、“ピッピアーレpippiare”などと言いますが、これは、まぎれもなくオノマトペ。日本語ならコトコトでしょうかね。他にもピッキアーレとか、プップリアーレとか、面白い言い方がたくさんあるようです。

ダッテリーニのパッサータPassata di pomodori Datterini

ラグー・アッラ・ボロニェーゼ。卵入りのフレッシュタリアテッレのためのソース。もしスパゲッティなどの乾麺のソースにするなら生クリームを少量加えるそうです。軟質小麦粉のリッチで絹のようになめらかな卵入り手打ち麺をおいしくいただくためのソースなんですね。表面が凸凹でソースがからみやすいように造られた硬質小麦粉の乾麺にかけることはこれっぽっちも考えてなかったです。

ミートソースに生クリームを加える理由、分かりました?
ドッピオ・インピエゴの料理、まだあります。次回に続く。

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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
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