きのうの“サルデ・ア・ベッカフィーコsarde a beccafico”は、シチリアの外でもっともよく知られたシチリア料理なのに対して、今日の“サルデ・ア・キアッパsarde a chiappa”は、あまり知られていないのでは・・・(リチェッタの日本語訳はP.10)。
どうやらアグリジェント県のシャッカSciaccaという街の伝統料理で、シチリア西部全域に広まっている料理のようなのですが、分かったのはせいぜいこの程度で、なぜこういう名前になったのかまったくわからず、謎ばかりが残りました。
シャッカ。
新鮮なイワシがたくさん水揚げされる漁師町。陶器も名物。
シャッカの港では、アンチョビなど漁師が近海で捕った新鮮な魚が水揚げされます。
サルデ・ア・ベッカフィーコを始めとする地元の料理は各種の魚で応用されます。
以前、チッチョ・スルタノシェフが、ヒメジで作ったキアッパを見たことがあります。
アンチョビ料理の基本はアンチョビ・バターのクロストーニcrostoni con burro e acciughe。
シャッカの魚料理の店、トラットリア・ベッキア・コンカ。
サルデ・ア・キアッパ↓
材料はベッカフィーコにそっくりですが、インボルティーニ型に巻くのではなく、切り身2枚ではさんで揚げる料理。・さやいんげんをアルデンテにゆでる。
・室温のバター(ノルマンディーバターやブール・ディ・バラットなど上質のもの)にシブレットの細かいみじん切りとバニラの種を加える。
・くるみ入りパンをスライスして軽く温める。
・パンにバターを塗り、アンチョビと半分に切ったさやいんげんをのせる。バターを塗ってパンをかぶせる。
シチリア料理のシリーズ本、“ブランカート・クチーナ・シチリアーナ”シリーズの『ペッシェ』の一番最初の料理はアンチョビのクロストーニ。
オーソドックスなトマトとバジリコの基本の1品です。
これがアンチョビのピッツァまで展開されていくのがシチリアの魚料理。
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イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)』
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