2022年4月24日日曜日

ナポリでパスタ産業が発展して、都市と田舎の食文化は大きく変わった。都市の食べ物の代表がストリートフード。

今日の料理はフリッジテッリのスパゲッティのフリッタータです。リチェッタは(CIR7月号P.6)
フリッジテッリはきのう紹介したように、ししとうのことです。
紛らわしいけど、チーマ・ディ・ラパことフリアリエッリfriarielliとは違うナポリ野菜です。

フリッタータはナポリの人が大好きな料理。
ピッツァにそっくりな形状がナポリ人にささるのか、フリッジテッリ、サルシッチャ、パスタなど、様々なタイプのフリッタータがあります。
ナポリ料理の研究家として知られるルチアーノ・ピニャタロ氏の本、『リチェッテ・ディ・ナポリ

には、フリッタータはナポリ人が大好きなストリートフードの系列の食べ物だとあります。

ストリートフードの歴史を語る時に欠かせないのが、ナポリの庶民の生活を描いた19世紀頃の絵画。スパゲッティを手づかみで食べている絵が大量に出回りました。
当時ナポリの人は、北イタリアの人からマンジャマッケローニと呼ばれてからかわれていました。まだフォークが普及する前の時代です。スパゲッティを高々と持ち上げて口の中に落とす様は、少なからず衝撃的ですが、こんな風景が広まるのも、ナポリでパスタ産業が大発展して都会と農村の食文化がはっきり分かれた結果でした。

ナポリのストリートフード


パスタを手で食べる方法としては、フリッタータはかなりの傑作。
ちなみにナポリ人は、マンジャマッケローニと呼ばれる前はマンジャフォーリアと呼ばれるほど野菜好きでした。野菜のフリッタータはかなり人気だったはず。
しかもフリッタータは残り物を再利用して作れます。

パスタのフリッタータFrittata di pasta

材料
トマトソースのスパゲッティ・・200g
卵・・3個
おろしたグラナ・パダーノかパルミジャーノ・・20g
モッツァレラの小角切り・・70g
イタリアンパセリかバジリコのみじん切り・・大さじ1
塩、こしょう
EVオリーブオイル・・大さじ3~4

・卵、塩、こしょう、ハーブ、おろしチーズを混ぜてスパゲッティを加える。
・モッツァレラを加える。
・フライパンにオイルを熱し、混ぜたスパゲッティを入れて卵を行きわたらせ、弱火で5~6分焼く。3~4分焼いたら蓋を使って裏返す。必要なら油を足し、3~4分焼いて焼き色を付ける。皿に滑らせて盛り付ける。サラミの小角切りを加えてもよい。

玉ねぎのフリッタータFrittata di cipolla

かなり庶民的なパンのフリッタータ。

ゴージャス版パスタのフリッタティーネ。





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イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)
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