今日のパスタは、南イタリアのパスタ・フレスカでは一番人気の、プーリアを象徴するパスタ、オレッキエッテ Orecchietteです(リチェッタは今月のCIRP.22)。
硬質小麦粉の指先とナイフでストラッシナーティ(引っ掻く)して作る直径約1cmのショートパスタ。
発祥地はプーリアのバリBari。バーリ・ベッキア地区では道端でオレッキエッテを作る姿が観光名物と化しています。
オレッキエッテ
・硬質小麦粉と水をこねる。塩は加えない。
・なめらかで適度な硬さの生地になったらラップや布巾で包んで30分休ませる。
・生地を少量切り取り、タバコの太さの棒状にする。
・少量切り取り、ナイフや親指で抑えながら引いて薄くしながらカールさせる。
・これを親指の指先にのせて裏返す。裏返すとオレッキエッテで、裏返さなないもの、または指2〜3本でひっかくと細長いカヴァテッリになる。
カヴァテッリ
オレッキエッテは指先の幅なので裏返すことができるが、いんげん豆に似たカヴァテッリはもっと長いので簡単には裏返せない。両者の違いは僅かなようでも、組み合わせるソースは違ってくる。
裏返すのにも理由がある。ソースがよく絡むようにするためだ。
いんげん豆に似たカヴァテッリは、プーリアでは豆のソースと組み合わせる。
地方料理書の傑作、“グリバウド・グランデ・クチーナ・レジョナーレ”シリーズの『プーリア』を読んでみたら、オレッキエッテのリチェッタが5品もありました。カヴァテッリのリチェッタは3品、カプンティという同じ系列のもっと長いパスタもあります。
カプンティ
オレッキエッテに合うソースは、他のパスタとは違います。
トマトソースほど液体ではなく、ミートソースほど細かくもない、つまり野菜のソースがぴったりです。プーリアの農民が作り出した地中海の農産物、海の幸、羊飼いのチーズ、羊肉などがよく合います。
オレッキエッテに合うソースは、スパゲッティに合うソースとは違う、ちょっと異色のソース。
詳しくは次回。
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