2021年11月9日火曜日

南イタリアの主役は海、北は山。モンブランはイタリアの最高峰を栗のピューレで再現したドルチェ。

今日のお題はモンブランMont blancです。
もちろんモンブランはフランス語で、イタリア語ならモンテ・ビアンコ。
イタリアの北の端の、あまり目立たない州、ヴァッレ・ダオスタが世界に誇る2つのものの1つです。
モンテ・ビアンコの頂上のスカイウエイ

その一つはイタリアで一番高い山で、最近かっこいいケーブルカーも造られたモンブランMont Blanc。イタリア語ならモンテ・ビアンコMonte Bianco。

もう1つは栗です。
ヴァッレダオスタの栗には、“di piccole dimensioni ma di grande qualità”小さくても品質は最高というキャッチフレーズがあります。

カスターニェcastagneもマローニmarroniも栗ですが、大雑把に言うと、カスターニェはマローニより小粒。カスターニェは乾燥させて粉にします。

 ヴァッレダオスタはフランスとスイスから大きな影響を受けた地方。
ハイジの世界です。外国人が足を踏み入れたのは20世紀になってから。
 ヴァッレダオスタ名産の栗を使ってヴァッレダオスタの象徴となっているアルプスの山、モンテ・ビアンコを再現したドルチェ、モンブランは、サボイア家の宮廷料理人のパスティッチェーレが考えだしたと言われています。
イジニオ・マッサーリのオリジナルのモンテビアンコ

Monte Biancoモンテ・ビアンコ
材料/

《メレンゲ》
新鮮な卵白・・80g
グラニュー糖・・80g
粉糖・・80g

・卵白を10〜12分かけて堅くホイップする。
・泡になってきたらグラニュー糖を少しずつ加える。
・固まったら粉糖を少しずつ加える。
・絞り袋に入れる。
・ベース用の小さいメレンゲと、大、中、小の円形を各1個絞り出す。
90〜100℃のコンベクションオーブンで、または扉を開けた同温のオーブンで、メレンゲがシートから簡単に剥がれるようになるまで焼く(1時間)。

《クレーマ・パスティッチェーラ》
牛乳・・250g
砂糖・・85g
コーンスターチ・・19g
卵黄・・85g

・牛乳にバニラを加えて温める。
・砂糖、コーンスターチ、卵黄を混ぜる。
・かき混ぜながら温めた牛乳を加える。
・鍋を火にかけて煮詰まりだすまで熱する。ボールに移して粗熱を取り、ラップで覆って冷蔵庫で冷やす。

《マロングラッセ・クリーム》
マロングラッセ・・300g
室温のバター・・150g
バニリンかバニラビーンズ

・マロングラッセをミキサーにかける。
・バターを少量ずつとバニリンを加えて2分撹拌し、濃いクリームにする。
・パイピングチューブをつけた絞り袋に入れる。
・生クリーム500mlをホイップする。
大さじ数杯のホイップクリームをクレーマ・パスティッチェーラに加えてクレーム・シャンティーにし、絞り袋に入れる。

・ムラング大にホイップクリームを絞り出し、マロングラッセのクリームを薄く重ね、再びホイップクリームを絞り出す。
・メレンゲ中を重ねてクレーム・シャンティーで覆い、マロングラッセクリーム、メレンゲ小を重ねる。
・全体をホイップクリームで覆い、マロングラッセクリームを細く絞り出して覆う。小さなメレンゲとホイップクリームでベースを飾る。
・ココアと粉糖を振りかける。


巨匠のモンブランは手間が大変とか考えないから、訳すのも大変。

イジニオ・マッサーリ

多分、普通イメージするモンブランはこういうの↓

・ゆでた栗400g、牛乳300ml、砂糖100g、バニリンと塩少々を25分煮て栗を潰す。
・火を止めてバター10gとビターココアパウダー大さじ1を振るいながら加える。ラム酒を加えてもよい。
・牛乳100mlを加えてハンディミキサーで撹拌し、なめらかなクリームにして絞り袋に入れる。
ポテトマッシャーから絞り出してもよい。
・生クリーム400ml、砂糖大さじ1をホイップして絞り袋に入れる。
・皿にホイップクリームを絞り出してムラング100g(堅いタイプではなくもろいムラング)を並べる。間にもホイップクリームを絞り出してムラングをのせる。これを重ねて山の形にする。全体をホイップクリームで覆ってなめらかにする。全体をマロンクリームで3重に覆い、ベースをホイップクリームで飾り、粉糖を振りかける。冷凍庫で保存し、サーブする20分前に解凍する。

ポテトマッシャーを使うか絞り袋を使うかで、出来上がりの美しさや洗練具合がだいぶ違う。


イタリアの秋の森の主役、栗。
トスカーナにも栗の名物ドルチェがあります。

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