プーリアを代表するワイン、プリミティーボの話が出たところで、今日はプーリア料理の話でも。
イタリア料理の州別の料理書も、今となっては主なものは『グリバウド・グランデ・クチーナ・レジョナーレ』ぐらいです。
これも年月が経つにつれて出回る数が減り、幻の傑作となりつつありますが、ご注文があれば中古の良品を探し出して販売しています。グランデという名前にふさわしい大作ですが、本自体は小さくてコンパクトです。
イタリアでも有数のオリーブの産地プーリアは、豊饒の象徴である粘土質で石灰質の赤い土に銀色のオリーブが実る。
プーリアのオリーブの収穫。
プーリアの風景は、金、銀、緑、青色に例えられる。
金は小麦、銀はオリーブ、緑はワイン、青は海だ。
プーリアにはイタリアで最大のタボリエーレTavoliere平野がある。
そこで栽培されているのが小麦だ。
「タボリエーレの小麦」
風が強くて乾燥したこの大地が、硬質小麦には最適だった。
プーリアはイタリア最大の硬質小麦の産地になった。
そしてその小麦から、パスタやパンが生まれた。
この平野の中央にはフォッジャの街がある。
昔から、移牧や小麦の売買の中心となってきた街だ。
トロイア(フォッジャ)の移牧祭り
dopオリーブオイル、テッラ・ディ・バリTerra di Bariは草やアーモンドのような香りが特徴のオイルで、味は熱く、フルーティーで辛口だ(産地による)。
テッラ・ディ・バリは。プーリアの地方料理のベースになるオイルだ。
さらに、プーリア料理は、オリーブオイル、小麦、野菜、チーズ、肉が海や大地の恵みと出会って生まれる。肉はハーブ風味のシンプルな調理の子羊肉、オイルはカルテッダーテの揚げ油など、ドルチェにも使われている。
野菜、豆、パン、パスタ、卵、きのこ、魚、子羊がこの地方の料理を作っている要素だ。
海と大地の味を結びつけるオイル、オリオ・ディ・ダウノDOPは、香ばしくてフルーティーなオイルだ。ベッラ・ディ・チェリニョーラBella di Cerignolaという品種の、皮が薄くて肉厚で、マイルドな味のオリーブから造られる。
ベッラ・ディ・チェリニョーラ
次回はプーリア料理。
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