(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョイナーリ)3月号を発売しましたが、2月号のワインの話のビジュアル解説がまだ残っていたので、今日はワインの話。
プリミティーボPrimitivoです。
南イタリアを代表する品種の一つだそうですが、他にどんなぶどうが南イタリアを代表しているかというと・・・
ネロ・ダーボラNero d'Avola、アリアニコAglianico、ピエディロッソPiedirosso、ネレッロ・マスカレーゼNerello Mascalese、ガリオッポGaglioppoなどがあります。
プリミティーボのルーツは、プーリア中南部のジョイア・デル・コッレGioia del Colle地方。
ムルジャと呼ばれる地方です。
その100km北には、同じプリミティーボでも個性が違うプリミティーボができるマンドゥリアManduria地区があります。この地区のぶどうの栽培方法はアルべレッロと呼ばれる古い方式。
プーリアの魅力が詰まったアルタ・ムルジャ国立公園↓
この地方は海抜360mのアルカリ性で粘土と石灰岩の土壌の丘陵地。痩せた鉄分の多い赤土に覆われ、昼と夜の寒暖差が大きかった。渓谷や深い侵食があるカルスト大地で、洞窟が無数にある。気候は典型的な南イタリアのもの。高度の高い地方ほど気温が低い。この環境がプリミティーボにはよく合った。
ワインはジューシーで活発で、ボディーとコクがある。
エレガントな香りで強い組織があり、しなやかなボディーで控えめなタンニン、酸味とソフトさのバランスがよく、様々な地方の食文化と相性が良い身近なワインになった。
脂の多い料理にも、加熱時間の短い料理にも、サルシッチャや内臓の串焼き、豆のズッパ、ティンバロにも奇跡のように合う。
プリミティーボは次第に色が濃くなるワインで、ジョイア・デル・コッレのロゼは赤ワインの前身。
プリミティーボ・ディ・マンドゥリア↓
は、チェリーの香りがするワイン。ジョイアと比べるともっとフルーティーでソフトなワイン。
ムルジャ地方の名物巡りの旅↓
プリミティーボはカリフォルニアのジンファンデルと遺伝子が共通していると言われるが、本当のルーツはクロアチアの沿岸部。ムルジャ地方はクロアチアからイオニア海へと抜ける航路の途中にある。
次回は料理の話。
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