クリスマスは、キリスト教徒でないと、ちょっと他人事なイベントですが、キリスト教徒のみなさんの根底には、立派な思いがあるのでした。
イタリアの料理雑誌には、キリスト教徒でない外国人にクリスマスの意義を教える解説まで載っているのです。それがとてもわかり易かったので、ここに引用します。2011年12月号の『クチーナ・イタリアーナ』の記事でした。
クリスマスはすべての人が愛を与え、そして受けるべきことを感じることができる思いやりにあふれた大切な祭りで、そのために家を飾り、贈り物を交換し、料理を作った。
こうすることによって、他人に私はここにいてあなたのためにこうするのです、と告げたのでした。
〇〇ボッチなんて呼んで孤独な人をからからかう世知辛い現代人にはもっとも欠けている思いなのでは・・・。
単なるキリストのお誕生日パーティーじゃないんですね。
みんなで一緒に味わう伝統料理は、祭りの雰囲気も盛り上げる特別な料理なのです。
さらにこんな話もありました。
去勢鶏からクリスマスの主役の座を奪った七面鳥ですが、トスカーナでは栗のピューレを詰めた七面鳥が定番でした。
メディチ家のフィレンツェ料理を受け継いだ料理は、去勢鶏のオレンジ風味だった。
オレンジ類はヨーロッパ中に輸出していたので、パンフォルテやリッチャレッリといったドルチェにも使われている。
去勢鶏のオレンジ風味ですと?
鴨のオレンジ風味は、フランス料理の有名な1品として知られているけど、そもそも、シチリアあたりのオレンジがないとできない料理だったのでは・・・。
ルフィーノのトスカーナの食文化の素晴らしい本、
『ルフィーノのトスカーナ』
を読んでいたら、鶏の写真があったので思い出しましたそもそもキアンティは雄鶏のマークのワインでした。
このキアンティの雄鶏の話は、マキャベリズムの典型的な例として、子供心にも記憶に深く刻まれるはず。フィレンツェの子供はきっと雄鶏が鳴くたびに思い出すんだろうなあ。
本には、フィレンツェの(都会)子どもたちは、夏休みの3ヶ月間を郊外で農業を営む曽祖父母の家で過ごす、とありました。毎朝早く、鶏の鳴き声で目を覚まし、産みたてのまだ温かい卵を食べる濃厚な3ヶ月間だ。
そして読み進むうちに、ホロホロ鳥のリチェッタも見つかりました。
ホロホロ鳥はトスカーナでは、育てやすくて肉が美味しい家禽として昔から普及していたそうです。
明日、早速訳してみます。
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