ビゴリはベネトの食文化を代表するパスタで、太さはブカティーニに似て、長さはスパゲッティーに似ている、とあります。
生地を押し出してビゴリにする製麺機ビゴラーロbigolaroの特許は1604年に申請されました。
外見は太いスパゲッティですが、生地の材料は、ちょっと個性的。
ダビデ・オルダーニシェフの野心的なイタリア地方料理の本『メイド・イン・イタリー』
には、ビゴリは軟質小麦粉と硬質小麦粉の生地に卵(小麦粉600gにつき5個)、小麦粉、バター少々、牛乳、塩少々を加えた生地で、全粒粉を使うと“モリmori”と呼ばれる、とあります。
には、ビゴリは軟質小麦粉と硬質小麦粉の生地に卵(小麦粉600gにつき5個)、小麦粉、バター少々、牛乳、塩少々を加えた生地で、全粒粉を使うと“モリmori”と呼ばれる、とあります。
または、イタリア料理の入門編の辞典のような本、『1001スペチャリタ・デッラ・クチーナ・イタリアーナ』には、そば粉を加えた黒いビゴリもこう呼ばれたとあります。muriは黒い、という意味、ということは、ムーア人のことですね。
実は、『オステリア・ディ・イタリア』
それではBigoli mori in salsa/ビゴリ・モリ・イン・サルサのリチェッタを訳してみます。
材料/6人分
小麦の全粒粉・・500g
塩漬けアンチョビ・・300g
玉ねぎ・・3個
ブロード・・大さじ3
EVオリーブオイル・・1カップ
塩、こしょう
・玉ねぎを薄く切って油で色を付けずにソッフリットにする。必要なら水かブロード少々をかける。
・骨を取ってほぐしたアンチョビを加えて弱火で30分煮て玉ねぎを煮崩す。塩、こしょうで調味する。
・塩少々を加えた湯でビゴリをゆで、アンチョビのソースに加えてなじませる。
・同じソースで肉のボッリートやさやいんげんをマリネしてもよい。、
可愛いキッチン!これといった食材がない時にベネチア人が作る料理だそうです。
このシンプルさは、ペペロンチーノやコラトゥーラのパスタに匹敵する、ベースのパスタ。
代表的なソースは鴨のラグー・ディ・アナトラragù di anatraで、ヴィチェンツァでは“ラグー・ディ・アルナ”と呼びます。さらに、肉を食べない四旬節の期間は、ビゴリ・イン・サルサというアンチョビのソースをかけます。
次はオルダーニ・シェフの本から、鴨のラグーのビゴリBigoli al sugo d'anatra
材料/4人分
鴨・・1羽(約1kg)
玉ねぎ・・1個
にんじん・・1本
セロリ・・1本
バター・・60g
トマトのパッサータ・・150ml
セージ
塩、こしょう
パルミジャーノ・・大さじ4
・鴨を下ごしらえする。残った産毛は焼く。内臓を取る。
・軽く塩と小さく切った香味野菜を加えた湯で鴨を1時間ゆでる。骨を取って肉を小さく切る。
・刻んだ鴨の内蔵をバター40gとセージ数枚で炒める。肉を加えて塩、こしょうし、トマトを加えて時々かき混ぜながら中火で30分煮る。
・煮汁(ブロード)を濾して再び火にかけ、沸騰させる。
・ビゴリをブロードでゆでて取り出し、ラグーに加える。バター20gとおろしたパルミジャーノでマンテカーレする。
アンチョビのビゴリは、超シンプルで庶民的で、太い麺によく合いそう。鴨のラグーもシンプルだけど、ジビエの時点でかなりゴージャス。クリスマスの1品にもなるそうです。
ただ、鴨の肉より内蔵が主役の料理で、鴨がないときは鶏の内臓で作りました。
ガンベロ・ロッソのガイドで選ばれた店の本、『プレミアーテ・トラットリエ』
マルケージが選んだトップクラスのシェフの団体、レ・ソステのメンバーの本、『グランディ・リストランティ・グランディ・シェフ』
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