リコッタの作り方を知ったら、次はリコッタを長期間保存する方法。
まずはリコッタ・サラータ。
リコッタに海塩をまぶしてホエイを抜き、短期熟成をして保存できるようにする方法です。
南イタリアのチーズで、南に一歩足を踏み入れるまでは、まったくお目にかかりませんが、一歩でも入れば、特に珍しくはないチーズです。
パスタのノルマ風など、シチリアの伝統料理やパスタに欠かせないチーズです。
リコッタ・サラータricotta salata
・リコッタを型に入れて24時間ホエイを出し、水分が抜けたら表面に塩を散らす。フォークやスプーンで塩を広げ、2日間水気を切る。
・オーブンシートに塩をまぶし、その上でリコッタをあけて側面に塩をまぶす。
・再び型に入れて24時間置く。
・板にあけて3週間乾かす。
・表面の塩を削り落とし、真空パックする。
次はリコッタ・アル・フォルノricotta al forno。
オーブンで焼いて乾かします。
表面には赤茶色の薄い層ができ、中は乳白色でクリーミーな生地です。
次はリコッタ・アッフミカータです。スモークして保存します。
自家製フレッシュチーズの本、
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上の動画はフリウリのリコッタ・アッフミカータです。
そう言えば思い出すのが生ハム。
ハムを保存するために、塩が豊富な南伊では塩漬けにしました。
海はなくても山がある北では、スモークにしたのです。
・リコッタに塩を加え、型に詰めてホエイを出し、12日間プレスしてスモークします。
こういう大自然の中の暮らしを見ると、ミルクと蜂蜜、という言葉を思い出します。
ミルクと蜂蜜というのは自然の豊かさを表す言葉だそうです。
ミルクは牧草が生える大地の体系を崩さずに家畜を育てた結果の恵。蜂蜜は、蜜が採れる自然の生態系を保った結果の恵。
実は、ご近所が引っ越したりして緑が急激に減ったら、毎年楽しみにしていた花が実をつけなくなったことがありました。
その時一番思い当たったのは蜂蜜がいなくなった、ということ。
ミルクと蜂蜜は自然が与えてくれる恩恵の、もっともベーシックなものなのだと実感しました。
北伊のスモークして作る保存食の代表、アルト・アディジェのスペック。
『フォルマッジ・フレスキ・ファッティ・イン・カーザ』
「総合解説」
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