きのうは偶然出会ったカラブリア料理を紹介しましたが、カラブリア料理は今月の「総合解説」(P.16)でも取り上げていました。
地方料理書の傑作、
によると、きのうのカラブリア料理の“ストロンカトゥーラstroncaura”は、貧しさの中で美味しい料理を作り出すことに成功した例だそうで、製粉作業のときに出たカスから作ったリングイーネに似たパスタで、手で折って使うので、砕くという意味があるスロンカトゥーラという名前になったそうです。ジョイア平野より北ではあまり見かけない料理だそうですが、パスタはリングイーネで代用できます。
ジョイア平野↓
この本で、イワシのストロンカトゥーラを披露しているのは、リストランテ・デ・グスティブスRistorante De Gustibusのマウリツィオ・シャローネシェフ。
店のwebページはこちら。
シェフは20軒ほどのレストランのグループを作り、カラブリアの伝統や食材にこだわった料理を出しています。失われかけたストロンカトゥーラの復活にも積極的に取り組みました。
今月の「総合解説」のカラブリア料理は、地味で素朴すぎて、紹介するかどうか迷いました。
まずはチェードロの皮のアル・ジェーロ。
チェードロはカラブリアが誇る食材だけど、なぜかマイナー。イタリアの食材辞典、
には、シチリアとカラブリアの限られた地域でのみ栽培されているミカン科の植物、とあります。果汁はアクがあって酸っぱく、食用ではなく、チェドラータ↓などに加工します。
最も重要なのは厚くて柔らかくて甘い皮で、ジャムやカンディートにします。
皮から取れる精油はリキュールや香料にします。世界的に上質と認められているのはリッシャ・ディ・ディアマンテという品種で、リビエラ・デイ・チェードリという地域の沿岸部で栽培されています。
チェードロ・リッシャ・ディ・ディアマンテは、主にSukkothという出エジプトを祝うユダヤの祭りに使われます。
聖書に一番美しい枝を持って祝うように書かれているのです。そのためユダヤ教のラビは毎年カラブリアを訪れ、美しいチェードロを求めて探し歩くのです。
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「総合解説」
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