今月の「総合解説」から、きのこのパスタ2品めは、ノルチャ風スパゲッティです。
ウンブリア料理の記事の中にあります(P.15)。
ノルチャはウンブリアが誇るグルメな街。
山の中にあっても世界中からグルメがやって来ます。
周囲の環境も素晴らしく、イタリアの肉屋発祥の地、または黒トリュフの産地としても知られています。
と思っていたのです・・・
ところが、この地方は、2016年10月30日の大地震で大被害を受けました。
街の歴史的建築物で街の中心地にあった、聖ベネデット教会堂も崩れました。
聖ベネデットはヨーロッパの守護聖人。
教会の地下には聖人の生家の跡もありました。
元々、修道院の影響が大きい地方でしたが、教会は復興にも大きく関わりました。
街の様子も観光も劇的に変わり、
現在のノルチャはニュー・ノルチャと呼ばれています。
かつて訪れた活気に溢れたグルメタウンとは、比べようもない変わりようで、ちょっとショックですが、ウンブリアは、イタリアの他の地方と比べると、元々、落ち着いた静かな地方。
ノルチャの黒トリュフの見本市↓
食文化や暮らしがあまりに大きく変わって、驚くばかりです。
まさに今、ルネッサンスです。
ウンブリアは、中世の教会を中心にした昔ながらの姿を残した小さな集落の集合体で、地理的にイタリアの中央にあることから、イタリアのハートと呼ばれています。
海とは接していない州です。
でも、イタリアの地方料理を1冊にまとめたスローフードの本、『イタリア・イン・クチーナ』によると、トラジメーノ湖がウンブリアの人々にとっては海の代わりなんだそう。
トラジメーノ湖↓
ノルチャの話、次回に続きます。
「総合解説」
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