ピッツァに、ナポリ派、ローマ派、マルケ派などのスタイルが生まれた、というもの。
マルケ派は置いといて、ナポリとローマのピッツァの違いを動画でざっと確認。
ナポリ派は言うまでもなく、ピッツァの元祖にして本家、ピッツァ・ナポレターナ。
ナポリを代表するカリスマ・ピッツァイオーロ、ジーノ・ソルビッロのピッツァ・ナポレターナは、
カプートの0番のオーガニック小麦粉・・1.55kg
塩・・45g
水・・1L
生イースト・・1.5g
トッピング;
オーガニックトマトのパッサータ
ナポリタイプのフィオルディラッテ
EVオリーブオイル
バジリコ
・小麦粉をマディアmadia(伝統的な木製のこね桶)に入れる。
・水1Lにイースト1gを加えて溶く。
・小麦粉に塩を加えて混ぜる。
・イーストを溶いた水を小麦粉に少しずつ加えながら混ぜて適量の水を粉に吸い込ませる。手や木製の桶にあまりつかなくなるまで混ぜる。最初は持ち上げると柔らかくてたれる状態だが、次第にグルテンによってまとまり、混ぜ終わると打ち粉をした台に取り出せるようになる。マディアはきれいにする。
・打ち粉をしながらこねる。生地の塊を伸ばし、台に落として半分にたたむ。こうして水分を多く含む生地の内側を表面に出し、そこに軽く打ち粉をする。こうして生地の水分が均等になったら出来上がり。
・生地をマディアに入れて蓋をし、発酵させる(今回は約1時間)。
・生地を取り出して切り分ける。ピッツァ・ナポレターナは1枚280g、ピッツァ・フリッタは150g。まず棍棒状に切り分け、モッツァレッラのように片手で丸く押し出して区切りながらちぎり分ける。
・1個ずつ手早く丸めてケースに入れ(15個)、8~9時間発酵させる。材料を混ぜた後は、時間をかけて発酵させるうちに材料同士が混ざり合って変化し、280gの生地は300~320gになる。
・1個ずつ切り離して台に置き、打ち粉(生地と同じ粉)をしながら手で広げる。この方法は“スキアッフォschiaffo/平手打ち”と呼ばれる。片手で生地を台に打ち付けながらもう片方の手で伸ばしていく。
・裏漉しトマトを中央にのせ、縁は開けて円を描きながら広げる。バジリコとほぐしたフィオルディラッテをのせてオリーブオイルをまわしかけ、ピッツァ用スコップ/パーラpalaにのせる。
・伝統的な薪のピッツァ窯の入り口に入れた時は約55秒~1分で焼き上がる。
いやーソルビッロさん、熱く説明してくれる人ですねー。
ローマ派ピッツァと言えば、薄いカット・ピッツァ。
最近ではガブリエレ・ボンチさんの活躍もあってその美味しさが知れ渡りました。
セモリナ粉・・200g
ファッロの全粒粉・・800g(ファッロは農薬を必要としない穀物)
水・・600ml
EVオリーブオイル、塩
イースト・・少々(粉1kgに約2g)
・ボールに粉を入れてイーストと60%の水(600ml)を加えて木べらをボールに触れさせながら休まずに混ぜる。中央に塩を入れる。
・生地がまとまったら台に移し、オリーブオイル少々をかけ、生地をたたみながらオイルが均一に行き渡るようにこねる。
・18~20℃で18時間発酵させる。
・指先でくぼみを作りながら四角く伸ばし、角に握りこぶしを置いて腕を生地の上に渡す。反対側の角を腕にかぶせて裏返し、天板に移す。油は塗らない。引っ張って天板いっぱいに広げる。
・じゃがいもはスライスして水にさらし、冷蔵庫に24時間入れてカールさせる。これを生地の上に広げる。薄く切ったエリンギも加えて塩をする。290℃のオーブンで15分焼く。
・ピッツァをカットし、炒めたエリンギ、ホップ、スイスチャード、炒り卵、ハム、パセリをのせて出来上がり。
ボンチさんのピッツァはトッピングが特徴的。
ローマ風はナポリほど厳格にリチェッタが定まっていないので、アレンジがかなり自由で豊か。
ローマ風の生地の伸ばし方
伸ばし方が全然違いますね。
指を使って伸ばし、腕を使って裏返します。
最後に残ったマルケ風ですが、マルケ風ピッツァて、なんですか?
チーズ入りのパンのような伝統的なパスクアのパンのことでしょうか。
そう言えば、伝統的なチーズピッツァは、イタリア各地にありますよね。
マルケ風は次回に・・・。
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“ストリートフード”の記事とリチェッタの日本語訳は、「総合解説」2017年3/4月号に載っています。
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