今日はプリーモ・ピアットの話。
『ラ・クチーナ・イタリアーナ』の記事の解説です。
シュペッツレって知ってますか?
spätzle、またはspaetzleと書きます。
ドイツ語です。
小麦粉、卵、塩がベースのゆるい生地を、成形しながら湯に落としてゆでたもの。
成形の仕方は、包丁で削ったり型を使ったりと様々で、それによって形も違います。
これを調味して一品料理にしたり、肉料理の付け合わせにしてグレイビーソースをかけるのが代表的な食べ方。
ソーセージの左にあるのがシュペッツレ
グーラッシュの付け合わせの定番
これはペースト和え
シュペッツレには様々な作り方があります。
包丁で削り落とす
スライサー型
鍋蓋型
マッシャー
乾麺の市販品は、整ったこんな形をしています。
シュペッツレ作りの動画
この料理、ドイツ、スイス、オーストリアなど、ドイツ語圏に広まっています。
ということは、イタリアのドイツ語圏、アルト・アディジェ地方にも伝わっているということ。
ドイツ南部のシュヴァーベン地方が発祥地、という説が有力で、そうなると、ホーエンシュタウフェン朝つながりで、イタリアとも少なからず縁があったかもしれません。
ホーエンシュタウフェン家はシュヴァーベン大公の家系で、シチリア王国の王様だったこともある一族ですから。
あまり有力ではない説ですが、シュペッツレという名前は、イタリア語で「細かくする」という意味の“スペッツァーレspezzare”が、シュヴァーベン地方でドイツ語なまりになったもの、とも言われているそうです。
ちなみに、上の動画のタイトルは、「シュヴァーベン風シュペッツレ」。
それにしても、ドイツ語ってほんと頭に入りませんねえ。
イタリアでは、spaetzleと書いて“スペッツレ”と呼びます。
ドイツ語のイタリアなまりですね。
アルト・アディジェは、ドイツとイタリアの文化が微妙に溶け合った地方です。
“スペッツレ”も、「イタリアで独自の進化をしたシュペッツレ」、と考えることができるかも。
次回は“スペッツレ”の話です。
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関連誌;『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2007年9月号
“ポルチーニとスカンピのスペッツレ”のリチェッタは「総合解説」'07&'08年9月号に載っています。
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