今日はリコッタの話。
注目したのは、『ア・ターヴォラ』 の
「焼きリコッタと松の実のラヴィオリ」
という料理。
“焼きリコッタ”と訳しましたが、原文は、リコッタ・アル・フォルノ ricotta al forno 、リコッタのオーブン焼きです。
こんなチーズ。
リコッタ・インフォルナータ ricotta infornata とも言います。
主にシチリアで作られている南イタリアのチーズ。
リコッタを1~2日置いてから塩をまぶし、オーブンで30分程度焼いたもの。
もっと白くてフレッシュなものや、甘いタイプ、スパイス入りのタイプもあります。
オーブンで焼いたリコッタは、独特の軽さや酸味は残しながら、硬く、香ばしくなって、比較的長期間保存できるようになります。
おろして料理にかけることもできます。
南イタリアには、リコッタ・サラータもありますよね。
これはリコッタに塩をまぶして、10日~2か月寝かせたもの。
リコッタ・サラータ, photo by ulterior epicure
フレッシュそうなのに塩気がピリッと利いた地中海の味。
白い生地をおろしてパスタにかければ、普通のパスタでも途端にシチリア風になってしまうから不思議。
特にノルマ風パスタには欠かせないチーズ。
個人的には、軽く寝かせたリコッタ・サラータをオーブンで焼いて焦げ目をつけたリコッタが好きだなあ。
リコッタ・サラータが主役?のパスタ・アッラ・ノルマ, photo by Marco
『ア・ターヴォラ』の「焼きリコッタと松の実のラヴィオリ」は、野草、リコッタ、山羊のチーズの詰め物を、イラクサ入りの緑のパスタで包んだラヴィオリ。
これを香草を炒めたバターに入れてマンテカーレし、崩したオーブン焼きリコッタと松の実を散らします。
なんだか、羊飼いの知り合いがいるシェフが作っていそうな料理ですねえ。
南イタリアのおいしいリコッタは、羊乳が原料のものが中心。
やっぱり、地中海料理の原点の1つは羊だなあ。
シチリアの羊のリコッタ作り。
まず、放牧している羊の群れに突入。
↓
すごい数, photo by Carlo Columba
羊に囲まれて乳搾り, photo by Carlo Columba
ミルクからはまずチーズを作って、次にリコッタ, photo by Carlo Columba
かごに移し, photo by Carlo Columba
水気を切る, photo by Carlo Columba
羊飼いが作ったリコッタ、おいしいだろうなあ。
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関連誌;『ア・ターヴォラ』2006年4月号(クレアパッソで販売中)
「焼きリコッタと松の実のラヴィオリ」の原文と写真は本誌P.66、リチェッタの訳は「リチェッタ日本語訳:ア・ターヴォラ」P.5に載っています。
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このノルマ風パスタめちゃくちゃおいしそう!でも、このチーズがないと、おいしくないのかなぁ…
返信削除くるりさん
返信削除リコッタ・サラータをかけるとあーら不思議、あっと言う間に地中海の味、なんですよー。パルミジャーノがバターならリコッタ・サラータはオリーブオイルって感じです。