チェファルーの南、マドニーエ山地の羊たち, photo by Antonio Ilardo (secretsharer)
そこで今日は、『ラ・クチーナ・イタリアーナ』 から、シチリアの子羊料理の紹介。
アニェッロ・アッグラッサート Agnello aggrassato という料理です。
子羊肉とじゃがいもの赤ワイン煮なんですが、ポイントは、仕上げにチーズを加えてさっと煮るという点。
こんな料理です。
「アッグラッサート」とは、シチリアの言葉で「煮込み」という意味。
『ラ・クチーナ・イタリアーナ』に載っているのは、もっと簡単にできるモダンな料理にアレンジしたリチェッタです。
背肉を使ったこんな料理。
オリジナルのリチェッタはどんなものなのか、アグリジェント近郊のレストラン、ラ・ボルゲジアーナ(hp)のリチェッタをどうぞ。
(原文)
子羊のアッグラッサート Agnello aggrassato
材料;6人分 煮込み用子羊肉(スペッツァティーノ)・・1kg 新じゃが・・500g 玉ねぎ・・1個 カチョカヴァッロ・・50g ペコリーノ・シチリアーノ・・50g にんにく・・3片 赤ワイン プレッツェーモロ ラード・・大さじ2 EVオリーブオイル 塩、こしょう ・玉ねぎを薄く切って油でソッフリットにし、色がつきだしたらラードを加えて溶かす。 ・肉を入れてプレッツェーモロのみじん切りを散らし、にんにくの粗いみじん切りと塩を加えて焼く。 ・肉に薄く焼き色がついたら赤ワイン1/2カップをかけてアルコール分を飛ばす。 ・皮をむいて4つに切ったじゃがいもを加え、湯で肉を覆って塩とたっぷりのこしょうを加える。 ・弱火で肉が柔らかくなって水分がほぼなくなるまで煮る(40分)。 ・小さく切ったペコリーノを加えて5分煮る。 ・火から下ろし、おろしたカチョカヴァッロを散らしてさっと混ぜる。 |
今日のおまけの1品は、スティッギオーレ stigghiole 。
子羊や子牛の腸の炭焼きです。
パンチェッタで巻いたスティッギオーレ, photo byVincenzo Caico
これはパレルモの市場で売られている焼く前のスティッギオーレ。
市場に並ぶもっと前、子羊から内臓を取り出す作業。
生々しいので、トラウマになりたくない人は見ないように。
羊飼いは、乳搾りとチーズ作りだけでなく、子羊を畜殺して内臓を取り出す作業もするんですよねー。
大変な仕事だあ。ご苦労様です。
そして子羊さん、ありがとう。
なんまいだぶ。
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関連誌;『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2006年4月号(クレアパッソにて販売中)
「アニェッロ・アッグラッサータ(子羊ヒレ肉のチーズ風味)」のリチェッタは「総合解説」P.20に載っています。
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どうしても魚を選んでしまいがちなんですが、肉料理なら子羊が好きなようです。このシチリアの内蔵料理、なんかワイルドでおいしそう。シチリア以外でもこういう料理出すのはやっぱりプーリアあたりでしょうか。アブルッツォやマルケではどうでしょう?
返信削除あ、それと州ごとになっているので、大変見やすいですね〜。ありがとうございます(笑)
くるりさん
返信削除これにくりそつの子羊の内臓料理、中部にもありますよー。
トルチネッリtorcinelli。子羊の内臓を腸で巻いて炭で焼くんだって。モリーゼとかアブルッツォあたりが有名だけど、最近、プーリアで長さ10mのトルチネッロを作ってギネスに挑戦した人がいるんだって。
お疲れさんですねえ。