2026年8月12日水曜日

オルダーニシェフの後継者のクリスマスディナー。

今月のシェフはコルナレード(ロンバルディア)のリストランテ・オルモのリッカルド・メルリシェフ。



ダヴィデ・オルダーニシェフの店、ドーのスーシェフです。

ドー。

オルダーニシェフは、ミラノの新世代を引っ張っているシェフ。ミラノはイタリアの飲食業界のトレンドを生み出す街。オルダーニシェフは頭脳派です。ドーという店の名前は柔道などに使われる道という言葉のことだそうです。その言葉の意味、知ってますか?さらにはクチーナ・ポップという概念を生み出して広めた人。


クチーナ・ポップ。学術的な発想とこれほどの発信力を持ったカリスマは、イタリア料理界で久々に表れたシェフでした。マスコミ関係者や、ヨーロッパのインテリたちはたちまち彼の支持者になりました。ただ、あまりにもアバンギャルドな彼の料理は、こてこての伝統料理を愛する原理主義者からは時には反感も受けています。しかし、彼にはイタリア地方料理の著書もあり、その知識は、かなり本格的。

ドー。


ミラノ・コルティナ冬季オリンピックの料理人として、ミラノのスタイリッシュな面を牽引してました。アスリートにも美食家であることを求めるお国柄は、ヨーロッパ人じゃないとちょっと理解不能なくらいかっこつけてる。だけどこれでもかとイタリア名物のご馳走を並べて世界中のマスコミに披露しているところを見ると、アスリートに求めているものが違うなあ、と感じます。


さて、そんなオルダーニシェフの才能を色濃く受け継いだシェフが作るクリスマスディナーです。
ベースにはイタリアの伝統がありながらも、かなりスタイリッシュな料理です。
1品目は、“カルドンのディアボレッティ・イン・ブロード、ストラッチャテッラ入り”。
クリスマスを代表する詰め物入りパスタのイン・ブロードと言えば、ボローニャの“トルテッリーニ・イン・ブロード”。見るからに家族の伝統が詰まったこのパスタの代わりに、メルリシェフが作った詰め物入りパスタは、“ディアボレッティ”。
・・・聞いたことない。まあ写真で見る限りでは、おしゃれな形のスタイリッシュなパスタ。しかも、詰め物もブロードもとても伝統に忠実。


そもそも詰め物入りパスタpasta ripienaは、イタリアのパスタ・フレスカ(生パスタ)の一種ですが、工場での大量生産の対極にあるパスタ。ちなみに大量生産のパスタの代表がスパゲッティ。ご存じの通り、セモリナ粉で作ります。パスタ・リピエーナは軟質小麦粉と卵で作ります。代表的なのはラビオリ。

パスティフィーチョ・ガロファロのスパゲッティ。


代表的パスタ・リピエーナ。


リコッタとほうれん草のラビオリ



次回はパスタ・リピエーナについて、もう少し詳しく見てみます。

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この話は(CIR)2023年12月号のリチェッタ、シェフのリチェッタの“クリスマスのプランゾ”の解説です。
“カルドンのディアボレッティ・イン・ブロード、ストラッチャテッラ・ヴェルデ入り”の日本語のリチェッタと写真はP.41。

記事の内容は以前の(CIR)や販売している書籍から引用しています。

動画は日本語の字幕付きでご覧ください。

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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』という地方料理の本としては最高の雑誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。毎月日本語に翻訳している力作です。イタリア発の地方料理の情報は、昔の有名書籍が売り切れて入手困難になっている昨今ではとても貴重です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。

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