パスタの歴史を知ることができるその料理は、ロンバルディアのプレッシャ風カソンセイです。
ロンバルディア。州都はミラノ。国際空港がある訪れやすい街で、イタリアの経済の中心地でもあるので、仕事で訪れる人も多く、トレンドにやたら敏感な街。
ブレッシャ。ロンバルディアの街。
ブレッシャの産物。
詰め物入りパスタは、食べたことある人は少ないのでは、と思いますが、イタリア、特に北イタリアでは、祝日には欠かせないパスタです。
ポー河沿岸の平野には、有史以前から軟質小麦が生えていました。イタリア南部など地中海全域では主に硬質小麦が栽培されていますが、イタリア北部の気候は硬質小麦には適しません。
小麦に関しては、イタリア人の知識にはかないません。収穫量の多い新しい品種の小麦を開発すると、ノーベル賞候補になります。イタリアの硬質小麦のルーツを開発した人の功績は、現代にまで受け継がれて尊敬されています。
硬質小麦と軟質小麦という概念は、イタリアのパスタの基本中の基本。さらに古代小麦の知識も世界中に広まっています。
セナトーレ・カッペッリ小麦。
軟質小麦はパンにするとおいしいですが、粘り気がありすぎて、小麦粉と水を混ぜた乾麺には向きません。軟質小麦は硬質小麦と比べるとデンプンの量が多く、グルテンを始めとするたんぱく質、ミネラル、ビタミン、脂肪が少ないからです。そこで北イタリアの人々は、動物性タンパクを加えることによって腰のある生地を作り出しました。軟質小麦にない性質を補う動物性タンパク質、それは卵白でした。
こうして作り出された卵入り麺は、硬質小麦粉の麺より栄養価が高く、ゆでても煮崩れずにアルデンテになり、チーズや肉のような動物性の食材とも合いました。やがてそれらの具を麺で包むようになったのも自然の流れでした。
北部にはチーズや肉の名物がたくさんありますが、中世以来パスタの詰め物の基本となったのはチーズでした。おろして使うパルミジャーノやペコリーノが主流ですが、リコッタやモッツァレラのようなフレッシュチーズも使います。
やっぱりパスタの基本は小麦粉。
ラビオリ誕生の地と考えられているリグーリアは、ラビオリにはこだわりがある。リグーリアのラビオリの生地は卵の割合が少ない。これは倹約のためというより詰め物の味を活かすための方法。詰め物は地域によって違う。
リグーリアのラビオリ。
詰め物入りパスタは、パスタの配合にも様々な背景の食文化があります。知れば知るほど面白い。
動画は日本語の字幕付きでご覧ください。
この話は(CIR)2023年10月号のリチェッタ《コンテンポラリーな地方料理》の解説です。日本語のリチェッタと写真はP.4。
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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』という地方料理の本としては最高の雑誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。毎月日本語に翻訳している力作です。イタリア発の地方料理の情報は、昔の有名書籍が売り切れて入手困難になっている昨今ではとても貴重です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。
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週末はクレアパッソのお薦め本の紹介。
『スッド・グランデ・クチーナ(南伊・山・海)』
『春・夏・秋・冬』
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