2025年2月19日水曜日

クーニャはドルチェットかネッビオーロというワイン用の黒ぶどうやランゲ名物のトンダ・ジェンティ―レ種のヘーゼルナッツを暖炉で煮込むという、日本では絶対作れないようなソース。

(CIR10月号)で取り上げた地方料理は、“クーニャ”でした。

クーニャ

ぶどうのモスタルダと呼ばれることもありますが、北イタリアのモスタルダの特徴であるからしの辛さはない。

季節のフルーツの自家製モスタルダ
切り分けたフルーツに砂糖をまぶして24時間休ませ、鍋に移して水を少量加えて煮込み、24時間休ませ、マスタードエッセンスを加えて密閉容器に入れて保存する。

クーニャは、ワインにはすっぱすぎる小さなぶどうの房を枝につけたままにして、収穫してから圧搾してじっくり煮たもの。
収穫が終わると暖炉の上にモストの鍋を置き、家中に美味しそうな香りを立ち込めさせて泡を取りながら煮込む。砂糖は加えないが、煮詰めたモストは当時の農民にとっては貴重な農園の秋のフルーツ、りんご、マルメロ、洋梨、いちじく、ヘーゼルナッツを加えたもの。
そもそもドルチェットもネッビオーロも手に入らないけど、暖炉で煮るという、ハードルの高さ。これを日本で作ったらすごいのができそう。

ランゲ地方の名物、ボッリート・ミストに欠かせないソースの一つですが、そもそも、この地方にはブーエ・グラッソという世界でも最大級の牛が飼育されていて、肉食文化の本拠地のようなところ。肉屋かというくらい肉を食べる。ピエモンテ風ボッリートには7種類の部位を使う。肉を薄ーく切って焼くのではなく、どーんと塊肉をゆでる。その時点で、魚の切り身を食べてる国には到底理解できない料理。さらに、クーニャもランゲの住民でないと、作れないソース。なにしろ、地元のワイン用黒ぶどう、つまり、ドチェットかネッビオーロを使うのです。しかも、この地方のもう一つの名物、ヘーゼルナッツまで入っているのだから、これはもう、ピエモンテのランゲじゃないと作れない料理。もちろんヘーゼルナッツはトンデ・ジェンティーレ・ディ
ランガという地元の有名な品種。
ちなみに、もうすぐ発売の(CIR11月号)のグルメガイドはランゲ地方。
この地方の名物を取り上げています。この地方には、牛肉とバローロだけじゃなく、トリュフにタヤリンと、美味しい名物もたくさんあります。

そもそも牛肉はピエモンテ種の牛肉を使うのがピエモンテ風ボッリート。
大鍋に香味野菜とハーブを入れて湯を沸かし、下ごしらえした塊肉を入れて約2時間ゆでる。
ソースはイタリアンパセリのバニェット・ベルデなど7種類用意する。各部位は約1㎏。
イタリアンパセリ25g、アンチョビ4枚、パンのクラム20g、ピネガー大さじ1、ゆで卵の卵黄1個、にんにく、ケッパーを刻み、オリーブオイルを加える。
この肉の塊を見るだけで、簡単に肉食にはなれない、肉食甘く見ててごめんと言いたくなります。

(CIR11月号)はもうすぐ発売予定です。

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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。料理雑誌も販売しています。

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