2024年7月13日土曜日

北イタリアの鶏料理と言えば、“鶏肉のマレンゴ風”。ただしこの料理の主役はナポレオン。当時のヨーロッパは、サッカーならリアルユーロ選手権状態。そこでオーストリア相手にフランスの逆転勝利を実現したのがナポレオンでした。

イタリアンの鶏料理、と言うと多分、一番有名なのは“鶏肉のマレンゴ風pollo alla Marengo”。
この料理を有名にしたのは、ナポレオン。マレンゴというのは、ピエモンテのアレッサンドリアに近い町。ここでナポレオン率いるフランス軍とメラス将軍率いるオーストリア軍が衝突します。1800年6月14日のことでした。

ナポレオンの戦闘、マレンゴの戦い。

ナポレオンは第2のコロンブスになりかかってますよ。侵略された国ら見ると、ナポレオンは英雄でもなんでもなく、混乱をもたらした厄介者。
 当時北イタリアはフランスとオーストリアが支配権を奪い合っていました。当初、ナポレオンは苦戦し、一時はもうだめだとも思われました。戦力もオーストリアより大幅に少なかったので援軍を要請します。しかし、答えたのは歩兵部隊1隊のみ。他の舞台は遠すぎて、要請が間に合わなかったのです。そのめた、フランス軍は撤退を余儀なくされます。勝利を確信したメラス将軍はウィーンに勝利を知らせる伝令を送ります。ところがその直後、事態は一変します。遅れて要請を受け取ったフランス軍のドセ―将軍が到着して、オーストリア軍に奇襲をかけたのです。あっという間に状況は逆転し、フランス軍は北イタリアの大部分を奪回したのでした。
実写ドラマを探したけどなかった。netflixがまだ見つけてないネタのようです。

マレンゴの教会

この話は、ナポレオンという人の食習慣を知ると、一層面白くなります。
歴史的人物にはグルメが多いのですが、彼は生粋の軍人で、美食家ではありませんでした。食事に時間を取られることを嫌い、朝と晩の2回しか食事をとらなかったそうです。著名な会食者がいても食事に10分以上かけることは滅多になく、食事に遅れることも多く、会食者は時には何時間も辛抱強くナポレオンの到着を待ちました。彼はワインの目利きでもなく、飲むのはシャンベルタンだけで、しかも水で薄めました。コーヒーや紅茶は好きだったようですが。

シャンベルタン

ナポレオンは関わるものすべてを伝説にした人物。
鶏肉のマレンゴ風は、そんなナポレオンのわずかな好物の一つでした。
この料理が生まれたのは、マレンゴの戦いが終わった後の夕食でした。
詳しくは次回に。

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