2023年11月4日土曜日

保存ができないモZッツァレラは農家の自家消費用チーズ。スモークしたブローボラ・アッフミカータは流通が可能で価格も安定したため、モッツァレラより早く普及した。

カチョカバッロはなじみのないチーズですが、その本質はモッツァレラ。
いくつか有名な製品がありますが、その一つが、カチョカバッロ・ポドリコ・ルカ—ノ。
ポドリコ種の牛のミルク。
蛮族の侵入の時代にウクライナから持ち込まれてアペニン山脈南部(バジリカータ、モリーゼ、カラブリア)に普及した牛。餌が少なくても野生の状態で生きることができた牛。
最も古いパスタ・フィラータのチーズと言われるブローボラも、カチョカバッロの進化系のチーズ。
カチョカバッロ・ポドリコ。



ポドリコ牛のプロボローネ。

モッツァレラと言えば水牛ですが、プロボローネはポドリコ牛。この牛飼いのおじいちゃんは孫より愛してそうだね。傷みやすくて自家消費用だったモッッァレラと比べてスモークしたブローボラ・アッフミカータはもっと保存ができたので流通時の価値が確定している唯一のパスタ・フィラータのチーズとして水牛のモッツァレラよりかなり早く広まった。

ブローボラ・アッフミカータ。

アジェローラのブローボラ・アッフミカーテLa provola affumicata di Agerola 



バーベキューグリルで作る自家製モッツァレラ・アッフミカータ。すぐ食べる場合はスモークする時間は約4時間。もつと保存させたい場合は8時間。

スモークしたパスタ・フィラータチーズの代表的な食べ方の一つ、
ブローボラ・アッラ・ピッツァイオーラProvola alla pizzaiola


材料/
1~2日経って水分が抜けたブローボラ・アッフミカータ・・400g
トマトのパッサータ・・1本
にんにく・・1かけ
バジリコ、塩

・ブローボラを厚く切る。
・フライパンで油とにんにくをソッフリットにし、バジリコを加えて蓋をして熱する。
・トマトのパッサータを加えて15分煮る。
・7~8分煮たら火を弱めてバジリコを加える。
・15分煮たらにんにくを取り除き、ブローボラを入れ、蓋をして2~3分熱する。パレット2本で裏返してバジリコを加え、2分熱する。
・トマトソースにパンをたっぷり浸して食べる。

パスタ・エ・パターテもブローボラの名物料理。というか、これはナポリの家庭料理の定番的1品。シンプルで素朴でナポリ版肉じゃがかも。


材料/4人分
ショートパスタ(トゥベッティ、ルオーテ、ミックスパスタ)・・220g
皮をむいたじゃがいもの小さすぎない小角切り・・500g
皮むき玉ねぎ・・1個、40g
にんじん・・30g
セロリ・・30g
トマトソース・・大さじ3
チェリートマト・・6~7個
EVオリーブオイル・・大さじ4~5、塩
おろしたパルミジャーノ・・50g
スモーク・ブローボラ・・50g
パルミジャーノ
水・・約750ml

・フライパンに油と香味野菜のみじん切りを入れて4~5分ソッフリットにする。じゃがいもを加えて3~4分なじませる。
・トマトソースかミニトマトを加え、さらに水と塩を加える。蓋をして弱火で40分煮る。蓋を取って水気が多すぎるようなら取り出す。
・じゃがいもの一部をマッシャ―で粗く潰す。
・パスタを加える。動画ではニョッケッティを加えている。ブロードか湯少々を加えながら煮る。
・煮上がる1分前に火を止めて堅めのアルデンテにする。イタリアンパセリのみじん切りとこしょうを散らして油を回しかける。
・ブローボラ・アッフミカータの小片(150g)を加えて溶かす。ブローボラとスカモルツァはよく似ているが、ブローボラの方が水分が多くて柔らかい。
・さらにブローボラを加えて溶かす。
・パルミジャーノを散らして混ぜ、すぐにサーブする。


(CIR9月号)は11月10日発売予定です。もう少々お待ちください。ちなみに9月号にもカチョカバッロの記事があります。

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ブログ『リブレリア・クレパッソ』(クレアパッソに入荷した本)
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